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【F1】レッドブルの〝凋落〟はなぜ止まらなかったのか ニューウェイ氏が告白「批判ではないが...」「チームの大半がそれほど心配していなかった」

THE DIGEST編集部

2025.01.31

袂を分かつこととなったチーム代表のクリスチャン・ホーナー氏(左)とニューウェイ氏(右)。(C) Getty Images

 F1レッドブルは2024年5月初めに当時チーフ・テクニカルオフィサーだったエイドリアン・ニューウェイ氏の離脱を発表。それまで開幕から5戦4勝と過去2年間の勢いそのままに今年もシリーズを席巻するかに見えていたレッドブルだったが、ニューウェイ氏の離脱と重なるようにマシンの戦闘力不足が徐々に顕著に。第11戦オーストリアGPを境に10戦連続で勝利を逃すなど大苦戦し、辛うじてマックス・フェルスタッペンがドライバーズタイトルは獲得したものの、コンストラクターズタイトル争いではマクラーレンとフェラーリの後塵を拝すこととなった。

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 ドイツの専門メディア『Auto Motor und Sport』のインタビューに応じたニューウェイ氏は、マクラーレンとフェラーリの開発が成功したことでレッドブルが相対的に戦闘力を失ったことについては認めつつも、「私が見た限りでは、24年のマシン、そして23年の終盤でも運転するのが難しくなり始めていた」とし、問題はあの22戦21勝を達成した伝説の23年シーズンから始まっていたと説明。フェルスタッペンは好みではないにせよ扱うことができていた一方で、セルジオ・ペレスには扱いきれなくなっていたという。

 そのような状況にもかかわらず、マシンはいまだライバルチームに対する優位性を持っていたため、「私は心配し始めていたが、チーム内の他の大半の人々はそれほど心配していないように見えた」と深刻に受け止められていなかったとニューウェイ氏は振り返る。

 そして、離脱後もチームが同じ方向に突き進み、傷を拡げた様子を外から見たニューウェイ氏。「これは批判ではないが、(離脱後の開発チームは)少し経験が少なすぎたんだと思う。問題はますます大きくなり、マックスが運転に問題を抱え始めてようやく深刻な事態として受け止められた」と静かに私見を述べた。

 ニューウェイ氏であれば、『RB20』の失敗の傷口を致命傷になる前に回復させることができたかもしれないために、結果論から考えるとレッドブルが同氏の懸念にいち早く対応すべきだったと言わざるを得ない。

構成●THE DIGEST編集部

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