F１第２戦の中国グランプリは３月23日に決勝が行なわれ、ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズ（以下レーシングブルズ）の角田裕毅は16位に終わっている。

　上海でも開幕戦オーストラリアGP同様に好パフォーマンスを発揮し続けていた角田は、入賞圏内の９番グリッドからスタートしてすぐにポジションを上げ、13周目でのタイヤ交換ではアンダーカットを成功させるなど順調なレース運びを見せていた。

　しかし他の上位勢がワンストップでコースに留まるところを36周目に２度目のタイヤ交換を敢行して下位に転落。さらに終盤にはフロントウィングの損傷で３度目のピットインを余儀なくされ、完走したなかでは最下位に沈んだ。

【動画】角田裕毅がアンダーカットでアントネッリの前に出るシーン 　２週続けてビッグポイント獲得も期待できたレースで失意の結末を迎えた後、角田は「とても残念です。明らかに、もっと良い結果を期待していました。スプリントの時よりもペースがなかったので、その分析をしなければなりません。そして戦略についても、何が起こったのか見直さなければなりません。（チームの判断は）考えがあってのことだとは理解できますが、今後そのようなことをどう防ぐかを学ぶ必要があると思います」とコメントを発し、さらに以下のように続けている（F1公式サイト『F1.com』より）。

「フロントウィングのダメージについては、少々フラストレーションが溜まりました。デブリによるものかもしれませんが、確認したいと思います。今日は、いくつか不運が重なりました。それでも、少なくともスプリントでポイント（６位で３点）を獲得できたのは重要です。車のペースは良好なので、前向きに考えたいと思います。次のレースは鈴鹿なので、モチベーションは自然と湧いています」

　またメディアのインタビューでは、ウィングの損傷について「これは起こってはならないことです。前の車と接触したというようなことは全くありません。なのに、いくつかのパーツが自然に剥がれ落ちてしまいました。今後このような状況を避けるための良い教訓にはなりましたが、レースについてはもっと良い結果を期待していました」と指摘した（モータースポーツ専門サイト『RACE FANS』より）。

　そして、「もう一度気持ちを引き締め直さないといけません。車のペースが良いのは分かっていますが、そのことに少しばかり頼りすぎてしまい、レース前に本当に重要な何かを見落としていたかもしれません。その点を見直す必要があります。（２台で計14ポイントを獲得したライバルの）ハースは本当に良い仕事をしたので拍手を贈りたいと思いますが、同時に悔しさもあります。彼らよりも優れた人材がいて、より良い車もあるのに、２戦連続でビッグポイントを逃してしまったことを、しっかり考え直すべきです」と語っている。