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競馬

【大阪杯】昨年覇者に不安が残るなかで主軸に推したいステレンボッシュ 対抗格は同厩舎の盟友シックスペンスか

三好達彦

2025.04.06

昨年の桜花賞馬ステレンボッシュの仕上がりが良いようだ。写真:産経新聞社

昨年の桜花賞馬ステレンボッシュの仕上がりが良いようだ。写真:産経新聞社

 4月6日、古馬中長距離路線GⅠの幕開けとなる大阪杯(GⅠ、阪神・芝2000m)が行なわれる。

 今年はドバイワールドカップデーと日程がもろに被ったため、有力馬の何頭かはそちらへ回ったこともあり、もはや例年のことになった案件ではあるが、やや寂しい印象となったことは否定し難い。

【動画】ベラジオオペラが制覇した昨年の「大阪杯」

 とはいえ、昨年の覇者ベラジオオペラ(牡5歳/栗東・上村洋行厩舎)をはじめとするこの路線の実績馬が揃い、また注目の上り馬も参戦。興味深い顔合わせとなった。

 本来なら2連覇を目指すベラジオオペラを本命に指名すべきなのだろうが、今年の本馬にはやや不安が残る。

 昨年は、前年12月初頭のチャレンジカップ(GⅢ、阪神・芝2000m)を制して短い休養に入るが、年明けは2月の京都記念(GⅡ、京都・芝2200m)をひと叩きして(3着)、本番に臨んでいる。対して今回は、12月末の有馬記念(GⅠ、中山・芝2500m)を4着としたあと休養に入り、それ以来約3か月ぶりの”ぶっつけ”参戦なのだ。

“ぶっつけ”でのGⅠ臨戦が必ずしもマイナス材料にならないというのは現代競馬の常識ではあるが、「有馬記念を使ったことで疲労が残っていた。そう考えたら京都記念を挟むより直行した方がいいと考えた」という上村洋行調教師のコメントにあるように、“立て直し”が必要なほどの疲労が残ったというのが何とも気掛かりなのである。

 そこで、いくらか不安を残す今年のベラジオオペラは「△」程度の評価に止め、より魅力を感じる実績馬や新興勢力により重い印を割り当ててみたい。

 主軸に推したいのは昨年の桜花賞馬、ステレンボッシュ(牝4歳/美浦・国枝栄厩舎)だ。

 勝ち切った重賞は桜花賞(GⅠ、阪神・芝1600m)だけだが、阪神ジュベナイルフィリーズ(2着)、オークス(2着)、秋華賞(3着)とまったく崩れておらず、昨年12月に挑戦した香港ヴァーズ(G1、シャティン・芝2400m)でも、初の海外遠征、古馬との初対戦、しかも牡牝混合戦という障壁があったにもかかわらず、勝ち馬から0秒5差の3着に食い込んで、そのポテンシャルの高さを見せつけたのだ。

 しかも今回の鞍上は、桜花賞、香港で手綱をとった名手、ジョアン・モレイラ騎手。追い切りにまたがった印象を「健康面も、調教後の息遣いも良くて、仕上がりはとても良いと思う。今週はバッチリだと思う」と、相棒の状態に太鼓判を押した。外目の12番枠に入ったが、”マジックマン”はあの巧みな手綱さばきで彼女の持ち味である末脚の切れを引き出すことだろう。
 
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