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水泳

池江璃花子にプラス!? 28年ロス五輪で50メートル種目追加を発表。海外記者は「選手キャリア延長」「競技のレベルアップ」などメリットを強調

THE DIGEST編集部

2025.04.10

池江の得意種目である50mバタフライが28年ロス五輪から正式採用される。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

池江の得意種目である50mバタフライが28年ロス五輪から正式採用される。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 国際オリンピック委員会(IOC)は現地4月9日(日本時間10日)、スイス・ローザンヌで理事会を開き、2028年ロサンゼルス五輪の実施種目や選手出場枠などを承認したと発表した。その中で競泳は、これまで自由形しかなかった50メートルで背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライが行なわれることになった。

 IOCの決定を受け、水泳専門メディア『swimswam』のマデリン・フォルサム氏はオリンピックに50メートル種目を追加することによるメリット・デメリット効果の考察記事を配信。「影響を受ける非常に重要なことがいくつかある」と論じている。

 同氏は「登録人数制限」「大会日程の増加」「選手キャリアの延長」「競技レベルアップ」など8点を挙げており、なかでも最も興味深い影響として水泳の選手数が多くない国にとってメダルを獲得できる機会が拡大すると次のように説いている。

「50メートルを専門的にする選手が加わることで、水泳が盛んでない国々が高いレベルで競い合うことができるようになるだろう。50メートルのトレーニングは1500メートルとは大きく異なる。これら短距離種目は、毎日何時間もプールで泳ぐことができない選手や、オリンピックサイズのプールをまったく利用できない選手にも門戸を開くことができ、大きな可能性を秘めている」

「多くのスプリンターは、ウエイトトレーニングやストロークに特化した陸上トレーニングなどのクロストレーニングで優れた成績を残しており、これは長距離プールでのトレーニングよりもはるかに容易である場合が多い」
 
 フォルサム氏は「ここ数年の水泳界の大きなトピックとして、熱心な水泳ファンだけでなく、ライト層である一般の人にも水泳をいかに分かりやすく伝えることが大きなテーマだった」と説明したうえ、「この決定は、まさにその実現にふさわしい素晴らしい方法である。選手たちが限界に挑戦し、スタートで100分の1秒、あるいは潜水で100分の1秒を泳ぐために全力を尽くすドラマチックな展開になる可能性が高くなるだろう。100分の1秒差で終わることも珍しくなく、競技に関する知識がほとんどなくても、じっくりと安心して観戦できる」と、これまで自由形しか実施されていなかった50メートル種目の五輪解禁を歓迎している。

 7月の世界水泳代表選考会を兼ねた日本選手権では、50メートルバタフライ決勝で池江璃花子が今季世界トップとなる25秒41をマークして優勝を果たし、代表切符を掴み取った。池江にとっては世界で表彰台を狙える本命種目であり、自身の水泳キャリア集大成と位置付けているロス五輪での正式種目採用は、大きなチャンスとなりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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