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フィギュア

「そう!あれは予想外だったわ」米国の新世界女王が告白した“キスクラの裏側”。仕掛け人はやはり…【世界フィギュア国別対抗戦】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.04.18

SPに臨んだ米国のアリサ・リウ。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

SPに臨んだ米国のアリサ・リウ。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 世界トップ6によるフィギュアスケート最強国決定戦「世界国別対抗戦」が4月17日、東京体育館で開幕した。初日の女子ショートは世界選手権で初優勝を飾った米国のアリサ・リウが75.70点を挙げてトップ。母国に12ポイントをもたらし、大会4連覇に向け好スタートを切った。

 新女王が躍動した。前半組の5番目で登場したアリサ・リウは冒頭のフリップ+トウループの連続3回転を着氷。ダブルアクセル、3回転ルッツもミスなくプラス加点で降りた。優雅な曲調にのって滑り切り、前世界女王の坂本花織を0.16点差抑え、堂々ショートトップで折り返した。

 自身初出場となった国別対抗戦。2022年の北京五輪7位入賞後、16歳で一度は競技から引退しながら、今シーズン復帰を果たした19歳は日本のファンからも人気は高い。愛嬌ある笑顔と楽しそうに氷上を舞う姿には喝采が上がり、会場は多くの星条旗が揺れた。
 
 演技後、同選手は「今日はクリーンな演技ができて本当に良かったわ。他の選手たちを見て、みんな素晴らしい演技をしていたから。この勢いをキープしたかったから、それができて本当に良かった!チームに追加点を与えられる十分なパフォーマンスができたし、とても気分がいいわ」と声を弾ませた。

 会心の演技にチームメイトは、とっておきのショーで出迎えた。得点を待つキスアンドクライで星条旗入りの特別な浮き輪を用意。世界女王に敬意を払うように最大限おもてなしをした。その場面について質問されると、「そう!あれは予想外だったわ。ジェイソン(・ブラウン)に『これからこうするんだよ』って言われて。まさか浮き輪に座って、扇風機で扇ぐような演技をするとは思わなかったの」と笑いながら振り返り、「実際にやってみたら、すごく楽しかった!動画とかあったら探してみるわ」と興奮気味に答え、応援グッズで盛り立てる初の団体戦の雰囲気について喜びを語った。

「団体戦は本当に楽しいわ。まるでショーみたいで選手たちもみんなそう感じていると思う。すごく面白いし、遊び心もあるわ。プログラム直前のウォーミングアップのときでさえ、みんながお互い顔を見合わせたり、ときにはくだらない冗談を言い合いながら楽しく過ごせているの」

 アリサ・リウの活躍もあり、米国はアイスダンスリズムダンス、男子ショートでも好成績を挙げ52ポイントを稼ぎ、大会1日目を終え首位発進。「フリー(19日)でも今日みたいなクリーンな演技ができればいいなと思います。チームのために十分なポイントを獲得したいですし、みんながここで楽しい時間を過ごせるようにしたいから」と、世界女王はフォア・ザ・チームの精神で最多6度目の優勝を狙う。

◇世界フィギュア国別対抗戦 順位(大会1日目終了時点)
1位 アメリカ(52ポイント)
2位 日本(44ポイント)
3位 フランス(34ポイント)
4位 イタリア(30ポイント)
5位 カナダ(28ポイント)
6位 ジョージア(25ポイント)

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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