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「高まりすぎた自信がこの結果を招いた」好走の後でクラッシュ...角田裕毅に対する各方面からの見解は!? 「今季最も強力なパフォーマンス」を期待する声も

THE DIGEST編集部

2025.04.19

FP2で6番手のタイムをマークした角田だが、クラッシュを喫してしまった。(C) Getty Images

 F1第5戦のサウジアラビア・グランプリが開幕し、4月18日には2度のフリー走行(FP1、FP2)が実施された。


 レッドブル昇格から3度目のレースウィークエンドを迎えた角田裕毅。先週のバーレーンでは新天地での初入賞(9位)を果たすなど進歩を見せた彼は、「RB21」との相性が良いとされるジェッダのコースで堅実なスタートを切り、FP1では26周回で全体10番手となる1分29秒821のベストタイムを計測すると、続くFP2(19周回)では1分28秒963で6番手につけてみせた。
 
 しかし残り9分を切ったところで、最終コーナーで左フロントタイヤをウォールに接触させたことによりコントロールを失い、反対側のウォールに突っ込んでクラッシュ。自身の車は破損し、セッションも赤旗中断となり、本人は「こんな形では終わりたくなかった」と悔やんだ(F1公式サイト『F1.com』より)。

 このアクシデントに対し、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は配信サービス『Viaplay』で「クラッシュは残念だ」「フロントのサスペンションとウィングが壊れた。フロアが無事だといいが……」と語った一方で、「ユウキはロングラン中にミスを犯したが、それまでは非常に良い走りを見せていた。自信が深まっているのが分かるし、タイムも上がっている。進化が見られて嬉しい」「FP1は堅実で、ショートランも良かった」と角田を称賛し、クラッシュについても「限界で走っている証拠だ」と好意的な解釈を示している。

 このような波乱含みの初日を終えた角田、レッドブルについて、『F1.com』は「マックス・フェルスタッペンと角田はFP1で極めて僅差のバトルを展開し、その差はわずか0.003秒だった。これはレッドブルが望んだものだ。(中略)逆に彼らが望まないのは、マシンがバリアに突っ込むことだが、まさにそれがFP2で起きてしまった。(中略)これによって、レッドブルがライバルたちにかなり近づいていたセッションは、ほぼ終了となってしまった(セッションは残り1分で再開)」と伝えた。

 一方、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』では、元F1ドライバーのカルン・チャンドックが「腹立たしいクラッシュだ。『なぜ、そんなことしたんだ』と自分の手を叩きたくなるような感じだ。やるべきではなかった」、また英国の女性ドライバーであるジェイミー・チャドウィックは「角田はきっと自分を責めているだろう。非常に小さな、そしてある意味で不要なミスだ。そこまで無理していたようには見えなかったし、あのようなミスをする必要はなかった」と、コメンテーターたちが厳しい見解を示している。
 
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「フェルスタッペンに非常に近い位置」「レッドブルのドライバーとして初めての大きな後退」