競馬

「現実を受け入れられない...」三冠牝馬リバティアイランドが予後不良で安楽死。香港で起きた悲劇に競馬ファン落胆「涙が止まらない」

THE DIGEST編集部

2025.04.28

三冠牝馬リバティアイランドが予後不良で安楽死となった。※写真は昨年の香港カップ(C)Getty Images

 異国で胸が痛む悲劇が起きた。

 現地4月27日に「香港チャンピオンズデー」が行なわれ、メインレースであるG1クイーンエリザベスⅡ世カップ(香港・シャティン競馬場、芝2000メートル)に出走した日本のリバティアイランド(牝5歳/栗東・中内田充正厩舎)が競争を中止。そのあと予後不良の診断を受け、安楽死の処置が施されたことが所属するサンデーサラブレッドクラブのホームページ上で発表された。
【動画】大一番に臨む直前のリバティアイランドと川田騎手

 2023の三冠牝馬が、香港の地で悲運に見舞われた。大外11番枠で出走したリバティアイランドは道中後方から徐々に押し上げていき、最後の直線に向く。本来ならば切れ味鋭い末脚が炸裂するはずが、一向に伸びてこない。むしろ、ズルズルと急失速していき競走を中止した。

 ゴール前では鞍上の川田将雅騎手がすぐに下馬し、彼女の鼻面に顔をつけて抱きしめるように何かをささやくような仕草も見受けられた。競馬場にいた誰もがただ事ではない異変を察知し、現場は騒然となる。すぐに厩舎関係者がリバティアイランドのもとに駆け寄り、応急処置を施すが名牝は痛々しい姿をみせて馬運車で搬送された。

 レース後、同馬を所有するサンデーレーシングは公式サイトで、「左前脚の種子骨靭帯の内側と外側を断裂しており、球節部の亜脱臼により球節部が地面に着いている状態でした。誠に残念ながら、獣医師より予後不良の診断を受け、安楽死の処置が施されました」と報告した。
 
 衛星放送やネット配信でレースを見届けた競馬ファンはレース直後からSNSを中心にリバティアイランドの無事をひたすら祈り続けたが、届かなかった。突然の悲報にはネットを中心に落胆と、今回の海外遠征のローテについて様々な議論が溢れている。

「涙が止まらない」
「現実を受け入れられない...言葉にならない」
「一時代を築いた馬が予後不良となるのは悲し過ぎる」
「4歳シーズンが終わって繁殖入りさせるという考えはなかったのだろうか」
「海外遠征を期待する気持ちは理解出来るが、無理だけは絶対に避けなければならない」
「競馬が何より大好きで見続けているけど、これだけは慣れない辛いニュース」
「血統を見ても日本の競馬界にとって惜しすぎる」

 リバティアイランドは父ドゥラメンテ、母ヤンキーローズの血統。3戦目の阪神ジュベナイルフィリーズで2歳女王に輝くと、翌年には桜花賞、オークス、秋華賞を制覇し、史上7頭目の牝馬三冠を達成。古馬との初対戦となった同年のジャパンカップではイクイノックス(23年に引退)の2着に敗れたが、大きなインパクトを残した。

構成●THE DIGEST編集部

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