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モータースポーツ

「3戦連続Q3は安心材料だが...」 角田裕毅の予選10番手に専門メディアは複雑な反応。スプリントの繰り上げ6位には「当初『敗者』の枠に入っていた」

THE DIGEST編集部

2025.05.04

Q3進出も10番手止まりだった角田。(C)Getty Images

Q3進出も10番手止まりだった角田。(C)Getty Images

 現地5月3日に開催されたF1第6戦マイアミ・グランプリのスプリントレースと予選で、レッドブルの角田裕毅は前者で6位入賞を飾り、後者ではQ3進出で10番グリッドを手にしている。

 スプリント予選では度重なるトラブルで18番手に沈むも、ピットスタートを選んだレースではタイヤ交換のタイミングが良く大幅に順位を上げて9位でフィニッシュ。その後に上位のドライバーが複数ペナルティーを受けた関係で6位に繰り上がった。初日とは打って変わって幸運とチームのサポートに恵まれ、望外の3ポイントを獲得している。

 そして午後の予選では、Q1で全体9番手となる1分27秒298、Q2でも9番手の1分26秒959をそれぞれ計測して最終ラウンドへ進出。Q3ではスナップなどが起きて完璧なタイムとはいかず、1分26秒943で10番手に留まった結果、決勝は5列目から上位入賞を目指す。

【動画】角田裕毅が接戦を制し9番手でQ1突破を決めた瞬間
 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、「ユウキはまたQ3に進出に成功した。これで3度目だ。スプリントでも素晴らしいリカバリーを見せ、グリッド後方から6位に上がった。(チームやマシンに)順応してきており、車への感覚も良くなっている。レース(決勝)でもこれを活かせると良い」と、昇格4戦目のドライバーに賛辞を送っている(F1公式サイト『F1.com』より)。

 対して『F1.com』は角田の土曜日を、「角田はサスペンション交換のため、スプリントはピットレーンスタートとなったが、スリックタイヤへの交換を最も早く行なった影響で順位を一気に上げ、その後も複数のペナルティーによって6位まで浮上し、貴重なポイントを獲得した。そして予選ではトップ10入りを果たし、前日のスプリント予選の不振を挽回した」と伝えた。

 各国専門メディアの報道では、仏モータースポーツ専門『NEXTGEN-AUTO』が「角田は予選10番手のタイムを記録。スプリント予選での失敗を経て、3戦連続のQ3進出は安心材料となったものの、日本人ドライバーが期待していたほどの結果ではなかった。とはいえ、スプリントでは最後尾スタートから9位まで追い上げ、さらに6位まで繰り上がった。決勝でも好成績を期待しており、再びしっかりポイントを狙っている」とレポートを綴っている。

 一方、英国のモータースポーツ専門『THE RACE』は、「マイアミGPスプリントの勝者と敗者」と題した記事において、角田を「最終的な勝者」と表現し、「当初は少しばかり健闘した『敗者』の枠に入っていた。(入賞圏外の)9位まで順位を上げたものの、予選の成績を考えると『勝者』と呼ぶには不十分だったからだ。しかし、前方の3台にペナルティーが科されたため6位に繰り上げられると、状況は一気に好転した」と選定の理由を明かした。

 また同メディアは、予選での角田について、10番手になったと報じるとともに、「マックス・フェルスタッペンの車に採用された新フロアを今週末は装着していない角田は、予選ではチームメイトよりコンマ7秒遅れとなった」と、ポールポジションを獲得したオランダ人ドライバーとの差にも言及している。

構成●THE DIGEST編集部

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