現地５月４日（日本時間５日）、プロボクシングの世界スーパーバンタム級４団体統一王者・井上尚弥が米ネバダ州ラスベガスでWBA世界同級１位のラモン・カルデナス（米国）との防衛戦に臨み、８回TKO勝ちを収めた。４年ぶりとなる“聖地”での凱旋勝利に本場のボクシングファンを熱狂させた。

　２回にカルデナスの左フックをもらいプロ２度目のダウンを喫した井上。しかし３回以降から井上がリズムを取り戻すと、次第にギアを上げて井上ペースに。鋭いワンツー、フック、ボディパンチなど多彩な攻撃でカルデナスを追い詰める。

　そして７回に井上の右ストレートが相手の顔面を捉えてダウンを奪うと、８回は序盤から猛ラッシュ。コーナーまで吹っ飛んだカルデナスに容赦のないパンチの雨を降らせたモンスターが圧倒した。
  　試合後には爽やかなシーンがあった。レフェリーストップで無念のTKO負けを喫したカルデナスは首を振りながら不満を示していたものの、井上のもとに歩み寄って王者の防衛を称えるかのように抱擁を交わした。

　米大手プロモーター『Top Rank』社は公式Xに試合直後に井上とカルデナスが肩を組んで笑顔で記念撮影したシーンを投稿。「この２人の戦士にエールを送ろう」とファンに呼びかけると、スポーツマンシップ溢れる姿にコメント欄は「素敵だな」「カルデナスも勇敢で強かった！」「勇気と根性に感動」「２人ともいい笑顔だ」など、日米のボクシングファンから称賛が集まった。

構成●THE DIGEST編集部

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