プロボクシング世界スーパーバンタム級４団体統一王者の井上尚弥が４度目の防衛だ。現地５月４日、米ラスベガスで行なわれたWBA世界同級１位ラモン・カルデナス（米国）戦に８回TKO勝ち。２回にプロ２度目のダウンを奪われたが、８回に怒涛の連打で勝利を手にした。

　井上対カルデナスの一戦は米国でも大きな話題となった。米通信社『AP』は、「序盤のダウンを乗り越えて井上がカルデナスを圧倒。８ラウンドTKOで無敗を維持」と報道。「Tモバイル・アリーナの満員の観客とESPNで全国中継された視聴者を前に、文句なしの防衛だった。井上は試合の大半でアグレッシブなプレー。正確さとパワーでカルデナスを引き裂いた。７回にダウンを奪った井上は、８回も容赦なく攻め続け、レフェリーが試合を止める事態となった」と伝えた。

【動画】８回に見せた井上尚弥の猛ラッシュ！
  　米放送局『FOX Sports』は、「メガスターが格下相手に衝撃のノックダウンを喫したが、チャンピオンはそこから立ち直って攻撃を続けた。８回の序盤、井上の強烈な右パンチを受けたカルデナスがよろめいてロープにもたれると、レフェリーが両者の間に飛び込んで試合を止めた」と伝え、「多くの人が井上の楽勝を予想していたが、意外にも面白い試合を繰り広げた」とカルデナスの健闘を称えた。

　米誌『Sports Illustrated』も「２回にダウンを奪ったのはカルデナスだった。強烈な左が“モンスター”を捉えたのだ」と挑戦者の一発に注目した。それでも、「ダウンから立ち直った井上は６回にフィニッシュに近づき、７回についにノックダウン。そして８回に猛烈な攻撃を見せて決着をつけた。30勝０敗、27回のノックアウト勝利。華麗に防衛を果たした」と王者の貫禄を強調。「イノウエは逆境から立ち直る力を見せつけ、一方のカルデナスは敗れたものの、評価を上げた」と振り返った。

構成●THE DIGEST編集部

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