ラグビー

【リーグワン】各国代表の主力級が激突! 17日開幕、プレーオフ出場6チームの注目プレーヤーは?

向風見也

2025.05.17

南アフリカやニュージーランドといった強豪国の主力級がプレーするリーグワン。写真は左からマルコム・マーカス(S東京ベイ)、リッチー・モウンガ(BL東京)、ダミアン・デアレンテ(埼玉WK)。写真:Getty Images、JRLO

 昨年12月に開幕したジャパンラグビーリーグワン1部のプレーオフトーナメントが5月17日に始まる。本稿では今季より4つから6つに増えた出場チームの注目選手を紹介する。文:向風見也(ラグビーライター)

●リッチー・モウンガ(東芝ブレイブルーパス東京/スタンドオフ/176センチ・83キロ/30歳)

 ニュージーランド代表56キャップ(代表戦出場数・以下同)を誇る司令塔。来日1年目の昨季はチームにとって14シーズンぶりの日本一に輝き、自身もMVPとなった。

 ある時は大男たちの陰、またある時は接点の近くで球をもらい、防御に迫りながら適宜、ラン、パス、キックを繰り出す。

 守りでも光る。ラインブレイクを許した際は、自陣ゴール前へ必死に戻って走者を捕まえる。危機察知能力、献身の心を示す。

「苦しいタイミングではどれだけ頑張ってタックルできるか、それができなくてもチームメイトを助けられるか(が大事)」

 今季は一時、股関節を痛めるも、シーズンを重ねるごとに復調。レギュラーシーズン1位通過とあり、準決勝初日の24日に登場する。
 

●ダミアン・デアレンデ(埼玉パナソニックワイルドナイツ/センター/190センチ・105キロ/33歳)

 ワールドカップ2連覇中の南アフリカ代表として87キャップを保持。国際舞台屈指の大型センターながら、ただ力任せなだけではない。懐の深さ、フットワークも活かしてタックラーの群れをかいくぐる。

 ワイルドナイツでは2022年度に通算2度目の入部を果たし、日本代表28キャップのディラン・ライリーとセンター陣を組む。デアレンデがひとりで複数の防御を引き寄せ、ライリーの速さ、うまさを引き出す。

 チームが得意とする組織防御でも、迫るランナーを掴み上げたり、地上の接点に肩を差し込んだりして貢献する。

「小さなところ(詳細へのこだわり)を保つ」

 3季ぶりのリーグワン制覇へ、25日の準決勝2日目をにらむ。


●マルコム・マークス(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/フッカー/189センチ・117キロ/30歳)

 南アフリカ代表76キャップ。スクラムの最前列で相手をプッシュしながら、試合が動き出せば鋼のボディで突進、タックル、スティールを繰り返す。

 20年加入のスピアーズでは、昨季こそ怪我で戦列を離れるも今季は復活した。レギュラーシーズン3位となり、優勝した一昨季以来のプレーオフ行きを決めた。本人はこうだ。

「単純にラグビーが、人と競争するのが、好きなんです。パフォーマンスに満足できることは絶対になく、常に伸びしろと改善点を探し求めています」

 17日の準々決勝2日目に登場。対する東京サントリーサンゴリアスのフッカーで主将の堀越康介は、「僕の中ではフォワードでもっとも影響力のある選手。チームとしてプレッシャーをかけたい」と警戒する。
 
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