5月25日、牝馬クラシック二冠目のオークス(GⅠ、東京・芝2400m)が行なわれ、単勝4番人気のカムニャック(牝3歳/栗東・友道康夫厩舎)が、2番人気のアルマヴェローチェ(牝3歳/栗東・上村洋行厩舎)との激しい競り合いをアタマ差制し、劇的な勝利を挙げた。3着には最後方からレースを進めた10番人気のタガノアビー(牝3歳/栗東・千田輝彦厩舎)が入り、3連単の払戻金は13万640円の波乱となった。
一方、桜花賞馬で1番人気のエンブロイダリー(牝3歳/美浦・森一誠厩舎)は気性の難しさを出して末脚を失ったため9着に敗れ、桜花賞3着馬で今回は3番人気に推されたリンクスティップ(牝3歳/栗東・西村真幸厩舎)も追い込み切れず5着に終わった。
当週もまた天候に悩まされた。23日の時点では、24日の夕刻からレース当日の午前中まで雨が降り続くとの予報が出ており、オークスの開催は『重』か『稍重』と想定するメディアが多かった。しかし実際には、24日の夜から降り出した雨は一時的に強い降りになったものの、ほとんどの時間で小雨程度であった。しかも、25日の朝には止んでしまった。
当日の第4レース時点では芝は『稍重』となっていたが、第9レースからは『良』に回復。やや時計がかかる状態ではあったものの、馬場に関する大方の想定は外れてしまった。トラックは、やや外伸びのバイアスが生じてはいたが、内もさほど悪い状態ではなく、概ね全馬に公平な出来と言えた。
スタートで思い切りよく飛び出したのは5番人気のエリカエクスプレス(牝3歳/栗東・杉山晴紀厩舎)で、それを追ったのがレーゼドラマ(牝3歳/栗東・辻野泰之厩舎)とケリフレッドアスク(牝3歳/栗東・藤原英昭厩舎)。アルマヴェローチェは中団の前目に付け、エンブロイダリーもそれに付けるが、後者は鞍上との折り合いを欠きながらの追走になっているのが目立つ。カムニャックは中団の後ろ目、11~12番手でゆったりと進み、リンクスティップは後方の14番手付近、追い込みが武器のタガノアビーはポツンと最後方にポジションを取った。
1000mの通過ラップは1分00秒0。速かったのは2ハロン目の10秒6だけで、他はハロン12秒台のラップが続き、ペースは平均よりやや遅め。2ハロン目で無理をした先行馬には厳しく、最後の直線で瞬発力勝負に持ち込まれる公算が高くなった。
最終コーナーを回った馬群が直線へ向くと、エリカエクスプレスとケリフレッドアスクが粘ろうとするが、その2頭の間をこじ開けるようにアルマヴェローチェが脚を伸ばして先頭へ。そこへ外からカムニャックが強襲し、最内からタガノアビーが、馬群からはパラディレーヌ(牝3歳/栗東・千田輝彦厩舎)も急追する。そして最後はアルマヴェローチェとカムニャックの激しい競り合いとなり、終いにもうひと伸びしたカムニャックがわずかにアルマヴェローチェを交わしたところがゴールだった。
一方、桜花賞馬で1番人気のエンブロイダリー(牝3歳/美浦・森一誠厩舎)は気性の難しさを出して末脚を失ったため9着に敗れ、桜花賞3着馬で今回は3番人気に推されたリンクスティップ(牝3歳/栗東・西村真幸厩舎)も追い込み切れず5着に終わった。
当週もまた天候に悩まされた。23日の時点では、24日の夕刻からレース当日の午前中まで雨が降り続くとの予報が出ており、オークスの開催は『重』か『稍重』と想定するメディアが多かった。しかし実際には、24日の夜から降り出した雨は一時的に強い降りになったものの、ほとんどの時間で小雨程度であった。しかも、25日の朝には止んでしまった。
当日の第4レース時点では芝は『稍重』となっていたが、第9レースからは『良』に回復。やや時計がかかる状態ではあったものの、馬場に関する大方の想定は外れてしまった。トラックは、やや外伸びのバイアスが生じてはいたが、内もさほど悪い状態ではなく、概ね全馬に公平な出来と言えた。
スタートで思い切りよく飛び出したのは5番人気のエリカエクスプレス(牝3歳/栗東・杉山晴紀厩舎)で、それを追ったのがレーゼドラマ(牝3歳/栗東・辻野泰之厩舎)とケリフレッドアスク(牝3歳/栗東・藤原英昭厩舎)。アルマヴェローチェは中団の前目に付け、エンブロイダリーもそれに付けるが、後者は鞍上との折り合いを欠きながらの追走になっているのが目立つ。カムニャックは中団の後ろ目、11~12番手でゆったりと進み、リンクスティップは後方の14番手付近、追い込みが武器のタガノアビーはポツンと最後方にポジションを取った。
1000mの通過ラップは1分00秒0。速かったのは2ハロン目の10秒6だけで、他はハロン12秒台のラップが続き、ペースは平均よりやや遅め。2ハロン目で無理をした先行馬には厳しく、最後の直線で瞬発力勝負に持ち込まれる公算が高くなった。
最終コーナーを回った馬群が直線へ向くと、エリカエクスプレスとケリフレッドアスクが粘ろうとするが、その2頭の間をこじ開けるようにアルマヴェローチェが脚を伸ばして先頭へ。そこへ外からカムニャックが強襲し、最内からタガノアビーが、馬群からはパラディレーヌ(牝3歳/栗東・千田輝彦厩舎)も急追する。そして最後はアルマヴェローチェとカムニャックの激しい競り合いとなり、終いにもうひと伸びしたカムニャックがわずかにアルマヴェローチェを交わしたところがゴールだった。
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