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マラソン・駅伝

過酷な100kmレースで母乳を与えながら優勝!ママランナーの飽くなき挑戦「出産後に“カムバック”はない、次の段階があるだけ」【ウルトラマラソン】

THE DIGEST編集部

2025.05.29

家族のサポートを受けたケースは、見事優勝を果たした。(C) Getty Images ※写真はイメージです。

家族のサポートを受けたケースは、見事優勝を果たした。(C) Getty Images ※写真はイメージです。

 5月16日から18日にかけてイギリスのウェールズで開催された『Ultra-Trail Snowdonia by UTMB』。過酷な100kmのウルトラマラソンで女性ランナーが赤ちゃんに授乳しながら競技に挑み、優勝を果たした。英紙『THE Sun』などで報じられ、反響が拡大している。
【画像】ママになって初のレースで優勝!ステファニー・ケースの授乳シーン

 同紙は、「スーパーママ、生後6か月の赤ちゃんに母乳を与えながら、7つの山を登り下りするウルトラマラソンを完走し、100kmレースで優勝」と題した記事を掲載し、昨年11月に娘を出産したママランナー、ステファニー・ケースを紹介。3年間レースに出場していなかったという彼女は、大会をこう振り返った。

「まるで自転車に乗るような感覚でした。1km走るごとに、この3年間で何も失っていないと実感できたんです。実際、母親になってからは、これまで以上にこのスポーツから喜びと力を得ています」

 彼女の走りを特別なものにしたのは、立ち入りが許可されているエイドステーションで待機していたパートナーから赤ちゃんを受け取り、授乳タイムを設けていたことだ。トップ集団から30分遅れてスタートしたケースは、自分が最速タイムでフィニッシュラインを通過したことを知らなかったという。
 
「私は特別な人間ではありません。赤ちゃんを産み、レースに出ただけです。これはごく普通のことのはずです」

 一方、出産後の女性に対する社会の見方についても思いを巡らせている。

「新米ママが何をすべきか、すべきでないかについて、誰もが意見を持っています。ウルトラマラソンを走るといった奇抜なアイディアが入る余地はあまりありません」

 ケースは「私は出産後も身体的に丈夫で恵まれています。でも、そうでない人もいます」と付け加えたうえで、「出産後に“カムバック”というものはありません。ただ次の段階があるだけです。それがトレイルの上であれ外であれ、あなたにとって正しい道なのです」と子育てをしながらも、自分を大切にすることの重要性を訴えた。

構成●THE DIGEST編集部

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