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競馬

半年ぶりの休み明けも杞憂に終わったジャンタルマンタルの強さ。現役最強マイラーを証明した陣営の”三位一体”【安田記念】

三好達彦

2025.06.10

安田記念を制したジャンタルマンタル。春のマイル王に輝いた。写真:産経新聞社

安田記念を制したジャンタルマンタル。春のマイル王に輝いた。写真:産経新聞社

 6月8日、春のマイル王決定戦と位置付けられる安田記念(GⅠ、東京・芝1600m)が行なわれ、単勝2番人気のジャンタルマンタル(牡4歳/栗東・高野友和厩舎)が、9番人気ガイアフォース(牡6歳/栗東・杉山晴紀厩舎)の追い込みを抑えて優勝。2歳時の朝日杯フューチュリティステークス、3歳時のNHKマイルカップに続き、3つ目のマイルGⅠを奪取した。なお、NHKマイルカップ勝ち馬による安田記念制覇は史上初のことだった。
【動画】 ジャンタルマンタルが春のマイル王に君臨!

 1番人気に推されたソウルラッシュ(牡7歳/栗東・池江泰寿厩舎)と、4番人気のブレイディヴェーグ(牝5歳/美浦・宮田敬介厩舎)は伸びきれずに、それぞれ3着、4着まで。3番人気のシックスペンス(牡4歳/美浦・国枝栄厩舎)は後方からやや差を詰めただけの12着に大敗した。

 発表された馬場状態はすべて『良』だったが、当日の早朝に微量な降雨があったため馬場はややタフなコンディションで、同時に少し時計がかかる状態になっていた。また、絶対にハナへ行きたいという馬が見当たらないメンバー構成でスローペースが予想されたが、GⅠレースとしては少々異例な展開となった。
 
 ゲートが開くと、ウインマーベル(牡6歳/美浦・深山雅史厩舎)とマッドクール(牡6歳/栗東・池添学厩舎)がダッシュ力の違いで飛び出し、ジャンタルマンタルはその直後の3番手を確保。そこへロングラン(せん7歳/美浦・和田勇介厩舎)とシックスペンスも加わって先行集団を形成。先手争いが激化したかに思うが、実際は各馬が手綱を抑えて流れを落ち着かせたため、最初の3ハロンは35秒0という、GⅠのマイル戦とは思えない超スローになった。

 こうした流れのなか、ソウルラッシュとブレイディヴェーグ、ガイアフォースは中団の8番手付近を追走。5番人気のウォータリヒト(牡4歳/栗東・石橋守厩舎)とジュンブロッサム(牡6歳/栗東・友道康夫厩舎)は後方の14~15番手を進んだ。

 第3コーナー付近まで行ってもペースはなおも上がらず、1000mの通過ラップは58秒4。各馬、手応えを残したまま馬群は直線へ向いた。

 ウインマーベルとマッドクールが粘るところへジャンタルマンタルが馬なりで並びかけると、残り200mあたりで一気に仕掛けてこの2頭を突き放して先頭へ躍り出る。そこへ後続集団から抜け出してきたソウルラッシュが追撃態勢に入るが、思うように伸びない。さらにはガイアフォースがその争いに加わるが、先頭のジャンタルマンタルの脚は最後まで衰えず、ソウルラッシュを交わして2番手に上がったガイアフォースに1馬身半差をつけて快勝。鞍上の川田将雅騎手が珍しく馬上でガッツポーズを見せる一幕もあった。走破タイムは1分32秒7と平凡で、いくぶんパワーを要する馬場となっていたことが分かった。
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