レッドブルF1の角田裕毅は今週末に開催されるチームのホームレース、第11戦オーストリアGPで４戦ぶりのポイント獲得を目指す。

「レッドブル・リンク」ではルーキーイヤーの2021年シュタイアーマルクGPで10位入賞を飾って以来、芳しい結果を残せていない角田だが、「欧州に戻り、オーストリアでホームレースを戦うのが待ちきれません。レッドブルのドライバーとして、このサーキットに来るのはいつも特別なことで、ピットを出るたびにファンの声援が聞こえてきます」と、トップチームでの初のホームレースに期待を寄せている（ブラジルのF１専門サイト『F1 MANIA』より）。

「今週末は、一貫性を保ちつつ、全てのセッションで車のポテンシャルを最大限に引き出すことが大切です。ここ数週間は苦戦が続いていますが、もっと上のグリッドを手にして、チームを本来いるべき場所へと導きたいです。土曜日がカギになります。決勝で良い位置からスタートできるよう、予選をしっかり決めるために一生懸命準備しています。レース中にポジションを上げられることは何度も示してきたので、あとは前の方からスタートできればと思います」

　このコメントの通り、第10戦カナダGPでは、18番グリッドからのスタートでポジションを上げ、終盤にセーフティカーの出動がなければ入賞も可能だったと思わせるだけのレースペースを見せていただけに、第６戦マイアミGP（10番手）を最後にQ３進出を逃している予選での出来が、躍進の有無を決すると言っても過言ではないかもしれない。

【画像】モデルや女優ら大物がズラリ…パドックを彩るF1ドライバーの“美しき妻や恋人たち”に注目！ 　レッドブルのヘルムート・マルコ顧問は、ポッドキャスト番組『The Inside Track』で、「ユウキはレッドブルに昇格して良いスタートを切ったが、ここまで我々が期待していたような成功には届いていない。ただし、金曜日には常にマックス（・フェルスタッペン）から0.1秒か0.2秒差のところにいる。それはここ数年のセカンドドライバーには見られなかったことだ。彼は確かに速さを持っており、それをポイントに変えていく必要がある」と指摘した。

　ただ、重鎮はレッドブルで走ることの難しさも理解しており、「マックスと同じチームにいるというのは特別なことだ。今の時代に、マックスと同じチームに行きたいと本気で思っているドライバーがいるかどうかは分からない。もちろん、みんなF１にいたいとは思っているだろうが、マックスのチームメイトとなるとなれば話は別だ」とも語り、以下のように角田にメッセージを送っている。

「ユウキには才能がある。その姿勢も改善された。無線で感情的になる癖があるのは誰もが知っているが、そこでも学びを得た。彼は速い。あとは、それら全てを上手くまとめるだけだ。そして、『マックスに勝つのは無理だ』と理解すること。ユウキはそのことを受け入れていると思うし、今後多くのポイントを取ってくれることを願っている」