バレーボール

男子バレー日本代表・西本圭吾が大絶叫…「ようやく来たか」初スタメンのMBはなぜ観客を煽ったのか?【ネーションズリーグ】

大田更紗(THE DIGEST編集部)

2025.07.20

誰よりも声を張り上げ、盛り上げ役に徹した西本。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 7月18日、「買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2025 千葉大会」男子の予選ラウンド第3週・第3戦(千葉ポートアリーナ)が行なわれ、日本代表はブラジルにセットカウント0-3(21-25、23-25、26-28)で敗れ、通算7勝4敗とした。試合中にド派手パフォーマンスを見せた西本圭吾がその真意を説明した。
【画像】熱のこもったプレーで会場を沸かす!ブラジル戦で躍動した西本圭吾を特集!

 この日、チーム3位となる8得点(アタック6得点、ブロック1得点、サーブ1得点)をマークした西本。今大会初スタメンを飾ったミドルブロッカー(MB)は、「もうずっと準備していたので、全く緊張しなくて驚きもなかった。『ようやく来たか』っていう思いが100パーセントだった」と心境を吐露した。

 そんな右腕が重視しているのは、プレーだけでなくパフォーマンスでも「観客を楽しませること」だという。セットカウント0-1で迎えた第2セット、17-20の場面で自らサービスエースを決めると、ビックリした表情を浮かべて歓喜のポーズを披露し、会場を沸かせた。
 
「僕が想定していたサーブと違って、ちょっと浮いてしまって『マズい』と思ったんですけど、サービスエースが取れて自分でも驚いた。スポーツはエンターテインメントのひとつでもあるので、もちろんふざけているわけじゃなくて、一生懸命やっているからこそ、皆さんが楽しんでもらえたら嬉しい」

 そして、追い詰められた第3セット、9-8と競った場面でセンターから強烈なスパイクを叩き込み2点差に広げると、背番号17は雄叫びを上げる。さらに、終盤で相手の若きエース、身長204cmのルーカス・ベルグマンをブロックで止めて25-25のデュースに持ち込むと、観客を煽りまくった。

 そのシーンについて、西本は「あの瞬間をずっとイメージしていた。ブロックで流れを変えるということを今までしてきたので、あそこで流れを変えたかった」と振り返る。「厳しい展開になると思っていた。こちらの空気に持っていくために僕のパフォーマンスも重要になってくると思った」と感情表現だけでなく、意図的な戦略もあったと明かした。

 無念のストレート負けを喫したものの、観客との間に一体感が生まれた。チームきってのムードメーカーは、「僕ひとりで出来ることではなくて、観客の皆さんが乗っかってくれて成し得たことだと思うので、本当に感謝したい」とファンへの想いを口にした。

取材・文●大田更紗(THE DIGEST編集部)

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