韓国のソウルで開催中のフィギュアスケート『四大陸選手権2020』が最終日を迎え、男子フリーが行なわれた。

　平昌五輪で金メダルを獲得した際のプログラムに変更して挑んだ同大会で、羽生はショートプログラム『バラード１番』を鮮やかに蘇らせた。そしてフリーでは、伝説となった『SEIMEI』を舞った。

　４分30秒を４分に短縮し、より濃度を増したプログラム。ジャンプは冒頭の４回転ルッツは氷に手をつきながらも耐え、続く４回転サルコー、トリプルアクセルを決めると、３回転フリップは難なく着氷。

　後半は、４回転トゥループ＋１オイラー＋３回転サルコーを跳び、その後の４回転トゥループは転倒。だが、その後もトリプルアクセル＋３回転トゥループという怒涛の構成をこなした。
  　スピンやステップシークエンスでは優雅な身のこなしで氷上を大きく舞い、結果は、187・60点をマーク。合計299・42点で同大会での初優勝を手にした。そして、ジュニアの世界選手権、ＧＰファイナルとシニアの五輪、世界選手権、ＧＰファイナル、四大陸選手権（もしくは欧州選手権）を合わせた６冠をキャリアの中で制する「スーパースラム」を男子で初めて達成している。

　羽生のフリー演技には、海外のフィギュアファンも称賛の声を次々に上げた。

「REIWAバージョンのSEIMEI、素敵だった」
「また『SEIMEI』を見ることができて本当にうれしい」
「彼のプログラムという感じがする」
「しっくりくる。彼が氷の上にいる姿を見ることができて光栄」
「次を見るまでに一息つかせて、心臓が高鳴りすぎてる」
「ユヅルが『SEIMEI』そのもの」
「いったい彼はジャンプを何本飛んでるの？まったくそう見えないんだけど…冷静に考えると恐ろしいくらい」
「ワールドで再び彼の演技が見られることが、今から本当に楽しみ」

　次に挑むは３月、カナダのモントリオールで行なわれる世界選手権だ。新たな『SIEMEI』を完成させる場としてはこれ以上ない舞台だろう。優勝インタビューで本人も「まだまだできる」と宣言した通り、王者は世界選手権のタイトル奪還へ燃えている。

構成●THE DIGEST編集部

【羽生結弦PHOTO】平昌五輪を制した『SEIMEI』を熱演！最後には笑顔で高橋と……！