またメディアのインタビューでは、「このチームがなぜ、これほど多くのチャンピオンシップを勝ち取ってきたのかをよく理解できました。エンジニアたちが互いに協力して車を改善し、セッションごとに調整する様子を目の当たりにしたのはとても驚きでした」とチームを称賛。「その成果を自分自身でも最大限に活かせたのは嬉しいです」としながらも、「Q3は残念でした」と本音も明かした（ブラジルのF1専門サイト『F1 MANIA』より）。

　レッドブルのローラン・メキーズ代表は、「ユウキはここまで良い週末を過ごしていて、再びQ3に進んだ点は、成し遂げている進歩を示しています。最終アタックではトラックポジションに恵まれなかったが、日曜日（決勝）にはしっかりと良いポイントを争える位置にいる」とのコメントを残している。

『F1.com』は、「ツノダは比較的容易にQ3進出を果たしたものの、そこからは何らかのパワーの問題に苦しんでいたように見えた。そのためセッションの一部では、チームメイトをスリップストリームで引っ張る役割を果たしているようにも映った」と、日本人ドライバーの予選を伝えた。
  　各国専門メディアの報道では、前出の『F1 MANIA』は「ツノダはレッドブルで厳しい時期を過ごしている。このチームでの獲得ポイントが９点に止まるなか、真に良い結果をまだ追い求めている最中だが、少なくともモンツァの土曜日には良い流れが訪れている」とレポートを綴っている。

　イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』も、「オランダでポイントを獲得した後、日本人ドライバーにとっては非常に良い流れとなっている。モンツァでの史上最速タイムでポールポジションを獲得したチームメイトからは悲惨なほど大きく離されているものの、それでもツノダは自らを改善し続け、フェルスタッペン以外の誰にとっても理解不能な『RB21』とのフィーリングを築き上げ続けている」と、その歩みを称賛した。

　そして英国のF１専門サイト『PLANETF1.COM』は、「イタリアGP予選の勝者と敗者」という記事のなかで角田を「勝者」に選定。「グリッド上で10番目に速いタイムというのは、一般的には特筆すべき結果ではないが、ツノダ自身はQ3でトウを利用できていれば、さらに速さを引き出せた可能性が高いと指摘している。今回の結果は彼にとって、これまでで最高のイタリアGPフィニッシュに繋がる可能性を示す。そしてこれは、状況を好転させる第一歩となるかもしれない」と、決勝への期待も寄せている。

構成●THE DIGEST編集部
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