多くのバレーボール選手が実践していることにも聞こえるが、舞台は猛者が集う世界最高峰のイタリアリーグだ。ハイポテンシャルな選手やチームと対峙しながら、これまですでに通用していたこと、今でも十分にできていることにさらなる磨きをかけるのだから、その壁は想像を優に超える高さのはず。それを超えていくことは面白そうか?との問いかけに、「それは...まぁ」とニヤリと笑っていた。
そして、こう続けた。
「今のチームは非常にフィジカルなので、それだけの勝負ではなく、やっぱりテクニックと戦術で戦うことを監督は求めています。自分たちは、『Squadra di tecnico e tattico (技術と、戦いに勝つための具体的な手段・方法の追及に根ざしたチーム)』だと言われているので、そこは追い求めるべきところだと考えています」
解説者の元イタリア代表アンドレア・ルッケッタ氏が、「監督の信頼に応えた」と贈った賛辞を伝えると、第4セットの誤打に言及。19-16で前述にもあるようにサイドライン際を狙った相手のサーブをフライングレシーブで上げた。すぐさま起き上がってレフトからクロス方向に深くアタックを放ったが惜しくもラインを割った。そこからチヴィタノーヴァのブレークが4本続き、ペルージャは終盤に逆転を許してそのセットを譲り渡した。
「4セット目にいいレシーブをした後にちょっとミスをしてしまって、そこから流れを崩してしまったので。そのようなことをなくしたり、まだまだできることはありますけど」と、まず返ってきたのは1年ぶりに聞くイシカワ節。それから、こう続けた。
「今日の試合は全体的には、途中からの出場でいいプレーができたんじゃないかな」
常に厳しい自分への言葉。それを聞きながら、「また新しいシーズンが始まったんだな」と思えた。
そして、最後に尋ねたのは2段トスを上げる場面で起きた元イタリア代表リベロ、マッシモ・コラチとの珍しい連携ミス。直後のコートでは、どちらが引き受けるべきだったのかを確認する両選手の姿が見て取れた。石川は自身の判断に確信がある面持ち。試合後もコラチが石川に歩み寄り話し込んでいたが、その表情が変わることはなかった。
「チームには、リベロが声を出したら、もしボールを取りに行きかけていても取らずに任せるルールがあります。あの時はマックス(コラチの呼称)の声が聞こえたので、ギリギリではありましたけど引いたら、マックスの準備ができていなくてあのミスになってしまったんです」
ペルージャ在籍9年目の先輩であり、10歳上のベテランに毅然とした態度で向き合う背番号14にたくましさを越えた凄みを感じずにはいられなかった。「お前のボールだろ?」「あなたのでしょ?」――。おそらく、そんなやりとりだったはずだ。
まったく引いていませんでしたね?と言って顔を見上げると、少し眉を上げながら「いやいや、リベロが声を出したらボールを奪ってはいけない。それがチームのルールなんで」と冗談めかして返した。
“イタリアンなユウキ”の一面に遭遇したエピソードで取材は終了。石川が壁を登り切った先にあるのは、やり残したスクデット(リーグ優勝)であって欲しいと願っている。
取材・文●佳子S.バディアーリ
【動画】セリエA第2節チヴィタノーヴァ戦のハイライト
【記事】敵地での新シーズン開幕戦を白星発進したペルージャ 18得点、アタック決定率チームトップの石川祐希が見せた“修正力“に現地解説者は感服
そして、こう続けた。
「今のチームは非常にフィジカルなので、それだけの勝負ではなく、やっぱりテクニックと戦術で戦うことを監督は求めています。自分たちは、『Squadra di tecnico e tattico (技術と、戦いに勝つための具体的な手段・方法の追及に根ざしたチーム)』だと言われているので、そこは追い求めるべきところだと考えています」
解説者の元イタリア代表アンドレア・ルッケッタ氏が、「監督の信頼に応えた」と贈った賛辞を伝えると、第4セットの誤打に言及。19-16で前述にもあるようにサイドライン際を狙った相手のサーブをフライングレシーブで上げた。すぐさま起き上がってレフトからクロス方向に深くアタックを放ったが惜しくもラインを割った。そこからチヴィタノーヴァのブレークが4本続き、ペルージャは終盤に逆転を許してそのセットを譲り渡した。
「4セット目にいいレシーブをした後にちょっとミスをしてしまって、そこから流れを崩してしまったので。そのようなことをなくしたり、まだまだできることはありますけど」と、まず返ってきたのは1年ぶりに聞くイシカワ節。それから、こう続けた。
「今日の試合は全体的には、途中からの出場でいいプレーができたんじゃないかな」
常に厳しい自分への言葉。それを聞きながら、「また新しいシーズンが始まったんだな」と思えた。
そして、最後に尋ねたのは2段トスを上げる場面で起きた元イタリア代表リベロ、マッシモ・コラチとの珍しい連携ミス。直後のコートでは、どちらが引き受けるべきだったのかを確認する両選手の姿が見て取れた。石川は自身の判断に確信がある面持ち。試合後もコラチが石川に歩み寄り話し込んでいたが、その表情が変わることはなかった。
「チームには、リベロが声を出したら、もしボールを取りに行きかけていても取らずに任せるルールがあります。あの時はマックス(コラチの呼称)の声が聞こえたので、ギリギリではありましたけど引いたら、マックスの準備ができていなくてあのミスになってしまったんです」
ペルージャ在籍9年目の先輩であり、10歳上のベテランに毅然とした態度で向き合う背番号14にたくましさを越えた凄みを感じずにはいられなかった。「お前のボールだろ?」「あなたのでしょ?」――。おそらく、そんなやりとりだったはずだ。
まったく引いていませんでしたね?と言って顔を見上げると、少し眉を上げながら「いやいや、リベロが声を出したらボールを奪ってはいけない。それがチームのルールなんで」と冗談めかして返した。
“イタリアンなユウキ”の一面に遭遇したエピソードで取材は終了。石川が壁を登り切った先にあるのは、やり残したスクデット(リーグ優勝)であって欲しいと願っている。
取材・文●佳子S.バディアーリ
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