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ラグビー

世界3位を相手に“違い”を示した齋藤直人 仏強豪で研鑽を積むスクラムハーフが探るエディー・ジャパンの最適解【ラグビー日本代表】

向風見也

2025.11.10

仏リーグのトゥールーズに移籍して2年目。経験を糧にして試合では違いを生み出している。(C) Getty Images

仏リーグのトゥールーズに移籍して2年目。経験を糧にして試合では違いを生み出している。(C) Getty Images

 英語を母国語としない異国で暮らし、世界トップ級のプロリーグで揉まれている。現地での強度に苦労しながら「慣れ」てきている。

 移籍2年目とあり、「1年目に感じていた(新しい日常などへの)ストレスは減って、パフォーマンス的にもまぁまぁ…納得いく部分も」。もともと自己評価の高くない人がここまで手応えを掴んだうえで代表戦に出たのだから、ゲーム当日、自ずとフィールドで違いを示した。

 圧のかかった地面の上から球を取り出すや、受け手の手元へ滑らかにパス。すぐ次の接点へ移って同じ作業を積み上げるかと思えば、一転、仕掛けて目先を変え、ラックの周りに短く繋いだ。
 

 足技でも光った。スクラムハーフのキックが重視されるフランスにいたのが幸いし、自陣からエリアを挽回したり、中盤からチャンスを拡げたりするための鋭い弾道を繰り出した。

 攻めるか、蹴るかのバランスについては、7月にウェールズ代表に惜敗した際に思うことがあった。

 用意したプランに沿って高い弾道で混とん状態を作り出そうとするも、かえって向こうに攻撃権を渡すはめになっていた。

 経験を養分に最適解を探る。

「(ボール保持か、陣地獲得か)どっちに偏ってもだめ。僕自身の準備もありますが、チームとして9、10、15番(スクラムハーフ、スタンドオフ、フルバック)がどれだけ共通認識を持って『ここは攻める、ここは蹴る』(の詳細)をどれだけ詰められるか。また、そうしたとしても試合中には状況が変わるので、その時々で対応しないと」

 今度の一戦でもまた、肥やしを得ただろう。

 随所によさを示しながらも、軽微なエラーの積み重ねで難敵を打ち崩せなかった。その体験を、翌週以降の準備に反映させる。

 15日にはカーディフで、ウェールズ代表へのリベンジを目論む。

文●向風見也(ラグビーライター)

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