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ラグビー

「超速ラグビー」では勝てないのか――豪州2連戦で突きつけられた課題。W杯へ向けて問われる“辛抱強さ”

向風見也

2026.08.17

日本は第1戦で32-35と惜敗。第2戦では力の差を見せつけられた。(C) Getty Images

日本は第1戦で32-35と惜敗。第2戦では力の差を見せつけられた。(C) Getty Images

 ブリスベンでの大量失点で、組織としての辛抱強さも問われた。

 接点、空中戦で驚かされたほか、それまで問題のなかったラインアウトでも相手に競られ続けた。あらゆる攻防の起点で後手を踏んだことで、チームが求めるボール保持率を維持できなかった。その流れで相手の推進力を真に受け、たびたび自陣ゴール前で防戦一方となった。
 
 新興の日本代表が4年に1度のワールドカップで伝統的な列強国を倒すには、上位国相手のレッスンを通して辛抱強さを得なければならない。トライライン上で難局を迎える回数を減らしたり、その難局を乗り越えたりする、組織的な辛抱強さだ。それは2015年のイングランド大会、19年の日本大会で強豪を破った展開と、そこまでのプロセスに証明されている。

 現ナショナルチームは、改めてその無形の力を、いまのナショナルチームは掴もうとしている。24年に大幅に若返り、25年以降に大型の外国人選手を相次ぎスコッドに入れ、ジョーンズの言葉を借りれば「(ワールドカップ登録メンバー33名のうち)80パーセント強」を固めつつある現在、当確組のしぶとさを引き上げたうえで新戦力の台頭を模索すべきだ。

 今年代表デビューを果たした明大4年のスタンドオフの伊藤龍之介は、鋭利な走り、キックで気を吐く。圧力下で力を発揮できるプレーメーカーとあり、組織的な辛抱強さを引き上げるタレントのひとりとなりそうだ。

 その伊藤と司令塔団を組んできた齋藤は、今度の2戦目にあった波を生きた教材にしたいという。

「今日は前半をリードして終えられる可能性があったなかで簡単にスコアされ(前半39分に失点)、後半も早めに(11分)トライを奪われた。そういったところは、モメンタム(全体の流れ)が要因のひとつです。自分たちがそういう傾向にあるので(意識的に改善したい)」

 このほどホッキングスは、生まれ育った大地で母国と戦う初めての経験をした。「とにかく悔しい気持ちでいっぱいで、そのこと(感慨)はあまり振り返られません。ただ、いずれいい思い出になるのかなと思っています。いまはとにかく、挙がった修正点をどう改善するかにフォーカスします」と話した。

 次の代表戦は9月に新潟である。向こう2試合で格下と対峙するなか、スタイルの再定着と自信の回復に努めたい。

取材・文●向風見也(ラグビーライター)

【動画】オーストラリア代表 vs. 日本代表 第2戦ハイライト
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