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格闘技・プロレス

ハナ差の激闘を制し、 ソダシが白毛馬として初のG1制覇。 桜花賞戦線は上位3頭を中心に展開へ

三好達彦

2020.12.14

 しかしソダシは、1600mの走破タイムを前走から一気に1秒8も詰めた能力の高さはもちろん、無理なく好位置に付けるレースセンスの良さやメンタルな強さでも筆者の想像を上回っていた。ことにゴール前の競り合いでサトノレイナスを差し返した、いわゆる”勝負根性”の強さは、彼女が特別な馬であることを如実に表している。

 ゲート入りを嫌がる様子を見せるなど、まだ幼い面もありそうなソダシだが、”突出した”とは言えないものの、今回の勝利で来春の桜花賞での戴冠にいちばん近い馬になったという評価に異論はない。来春、どのように成長した姿を見せてくれるのかを楽しみに待ちたい。
 
 敗れながらも、この一戦で評価を上げたのは2着のサトノレイナスと、3着のユーバーレーベン。ディープインパクト産駒らしいバネのありそうな体躯に恵まれたサトノレイナスは、進路を探しながらもソダシを追い詰めた末脚は特筆ものである。また、ゴールドシップ産駒のユーバーレーベンが記録した上がり3ハロンは33秒6と、出走馬のなかで最速。札幌2歳ステークスでソダシとクビ差の勝負をしたのがダテではないことを証明した。

 3番人気に推されたメイケイエールは、スタートで後手を踏みながらも、徐々に位置を押し上げながらレースを進め、直線では一瞬、先頭に立とうかという見せ場をつくった。これまでの3戦よりも鞍上との折り合いに進境を見せたが、最後に脚が止まった様子を見ると、やはり現状ではマイルは少し距離が長いのかも、と思わされた。

 来年の桜花賞は4月11日と、約4か月後になる。彼女たちがどのように成長した姿を見せてくれるのか。激しくなりそうな牝馬クラシックがいまから待ち遠しい。

文●三好達彦
 

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