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モータースポーツ

F1への階段を一気に駆け上がった“超新星”角田裕毅の歩みを改めて紹介!2021年は期待と自信に満ちたデビューイヤーに

THE DIGEST編集部

2020.12.31

 まさに、一気に階段を駆け上がってきた驚異の20歳。その最大の武器は、何と言っても攻撃的なドライビングである。自身も「見てほしいのは、オーバーテイクと他のドライバーよりも奥に突っ込めるブレーキング。どちらも自信がある」と語っている。予選のミスで最後尾スタートを強いられながらも6位フィニッシュを果たした今年のバーレーンGPは、その強みを余すことなく見せつけた代表例である。

「一発の速さ、アタックをかける時のタイムの出し方、タイヤマネジメントも評価されていると思う」と自己分析する角田に対し、レッドブル・ジュニアチームの責任者ヘルムート・マルコは「驚異的なスピードを有している」と評価。さらに「F1全体に影響を与えるカリスマ性もある」と、称賛の幅はドライバーとしての枠だけにとどまらない。

 もちろん、ルーキーが四輪レースの最高峰で競争力を発揮するには、クリアすべき課題がある。前述のテストでF1のブレーキング時における減速Gの大きさを痛感した彼は、「今はまだ、レースで最大のパフォーマンスを発揮できるフィジカルにない」と自覚し、新シーズン開幕までに、主に首の筋肉面の強化に取り組んでいくようだ。
 
 精神面の安定もとりわけルーキーにとっては不可欠な要素だが、F2時代から取り入れているメンタルトレーニングの効果が出ているという。「他のドライバーが犯しやすいミスが少なく、適切なレースができる」というF2時代の欧州メディアの評価は、技術だけでなく、精神面の改善にもよるものだろう。もっとも、前述のバーレーンGP予選では他車に邪魔をされたことで心を乱したのがミスに繋がっており、本人は「改善の余地あり」と語っている。

「ミハエル・シューマッハー、ルイス・ハミルトンが達成した7回のワールドチャンピオンという記録を抜きたい。2035年までにそれができれば嬉しい」と野望を語る20歳だが、ルーキーイヤーの2021年、まず成すべきはF1に慣れること。そして、その舞台で走るに相応しい走りを見せることだが、自身の力を知る(あるいは示す)上での指標となるのが、チームメイトの存在だろう。
 

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