専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
格闘技・プロレス

【TTT】「生きていながら、死んでいた」故障とコロナ禍で一時はふさぎ込んだTORU が復帰戦。最後は笑顔に

萩原孝弘

2021.01.17

阿部(右)との戦いで、リングでの痛みを再び感じたTORU(左)は、改めてプロレスラーとして「生き返った」と感じた。

阿部(右)との戦いで、リングでの痛みを再び感じたTORU(左)は、改めてプロレスラーとして「生き返った」と感じた。

■充実の16分17秒

 自ら「REVIVE」と定義づけた節目の一戦に、テーマ曲とコスチュームも一新。褐色の肌に髭を蓄えたワイルドな出で立ちでリングに戻ってきたTORUは、宿敵・阿部と対峙した。

 久々のプロレスの味を楽しむように、序盤戦はじっくりとした展開も、阿部がTORUの顔面にビンタをお見舞いしてからは、徐々に試合はヒートアップ。阿部は負傷箇所の右肩にアームブリーカー、膝はドラゴンスクリューで痛めつけ、TORUはフロントスープレックスやシャイニングウイザードを繰り出す一進一退の攻防を見せた。この一戦にかけるTORUと、この一年間インディーで主役級の活躍を見せていた阿部の意地がぶつかり合う熱戦は、阿部が顎先を撃ち抜く伊良部パンチから、お卍固めに腕も極め、レフェリーストップで勝利を収めた。
 
■「生き返った」の意味

 怪我から約7か月、TTTには約11か月ぶりに踏みしめた四角いリング。試合後「生き返った」と第一声。「リバイブ、生き返るって意味です。この半年、コロナで自粛もあって俺は10か月も休んでた。プロレスもできない、自粛続きでプロレスも復活の見通しが立たない」とダブルパンチを受け「何のために生きているのか」と自問自答の日々を振り返る。「今日は阿部とボコボコに殴り合えた。阿部に生き返らしてもらったな」と感慨深げに呟いた。

「痛みを感じることもない10か月だった。だからとんでもない痛みを感じて、生きてるってことを自分の体にわからせたかった」久々に体感した痛みと充実感。試合後には自然と満面の笑みが浮かんでいた。
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号