そのメダル獲得のために、2021年シーズン、張本は動き出したわけだが、1月の全日本卓球選手権でいきなり躓いた。準々決勝で及川瑞基に敗れ、3年ぶりの優勝を逸したのだ。「最初から最後まで地に足がついてなかった。自分(のボール)に威力がない分、相手がいい攻めをしていた」と完敗を認めたが、同時にコロナ禍によるいろんな制限が敗因になっていた。
この大会では、新型コロナウイルス感染対策で声を出さないよう自粛を呼びかけていた。しかし、勝負となれば熱くなり、ましてや日本一を争う場でもあり、張本をはじめ他の選手も勝負所で大きな声を出す姿が目立った。張本は、もともと声を出してリズムをつかむタイプ。この時は審判から声について注意を受けて、いかにもやりづらそうだった。
「今年の大会は、コロナ禍の中での試合だったので、審判に声について注意されて、自分の思うようにプレーできなかったというのはあります。そういう環境が自分に合わなかったのもありますし、自分のプレー自体も良くなかったですね」
張本の声といえば「チョレイ」だが、それはそもそも自分のリズムを保つためなのか、それとも集中力を増すためのものなのか、どちらなのだろうか。
「一番は、自分を鼓舞するためのものです。試合中、ひとりだと心細いので、自分の声で自分を後押しする感じです。2、3回連続で声を出すことでリズムも生まれますし、足も軽くなったりする。無観客になってやりづらいと思う選手がいるのと同じで、自分は声が出せないとずっと不安のまま戦ってしまうところがあるので、声は自分にとってはすごく大事です」
声が重要なのは、容易に理解できる。対戦型のスポーツの場合、自分に気合を入れたり、集中したり、リズムを取るために声を発している選手が多いからだ。しかし、「心細さを解消するため」というのは意外な答えだった。人の何倍も練習し、コートに立つ時は常に自信を持って臨んでいると思っていたからだ。
「どんな相手と試合をしても不安ですし、緊張します。1ゲームの最初の1球目から自分が優位に立つために、そこで自分に自信をつけるために声を出します。もちろん試合のために練習はたくさんしているのですが、コートに立つと練習してきたものを忘れてしまうこともあります(苦笑)。それを思い出すために声を出しているのもありますね」
この大会では、新型コロナウイルス感染対策で声を出さないよう自粛を呼びかけていた。しかし、勝負となれば熱くなり、ましてや日本一を争う場でもあり、張本をはじめ他の選手も勝負所で大きな声を出す姿が目立った。張本は、もともと声を出してリズムをつかむタイプ。この時は審判から声について注意を受けて、いかにもやりづらそうだった。
「今年の大会は、コロナ禍の中での試合だったので、審判に声について注意されて、自分の思うようにプレーできなかったというのはあります。そういう環境が自分に合わなかったのもありますし、自分のプレー自体も良くなかったですね」
張本の声といえば「チョレイ」だが、それはそもそも自分のリズムを保つためなのか、それとも集中力を増すためのものなのか、どちらなのだろうか。
「一番は、自分を鼓舞するためのものです。試合中、ひとりだと心細いので、自分の声で自分を後押しする感じです。2、3回連続で声を出すことでリズムも生まれますし、足も軽くなったりする。無観客になってやりづらいと思う選手がいるのと同じで、自分は声が出せないとずっと不安のまま戦ってしまうところがあるので、声は自分にとってはすごく大事です」
声が重要なのは、容易に理解できる。対戦型のスポーツの場合、自分に気合を入れたり、集中したり、リズムを取るために声を発している選手が多いからだ。しかし、「心細さを解消するため」というのは意外な答えだった。人の何倍も練習し、コートに立つ時は常に自信を持って臨んでいると思っていたからだ。
「どんな相手と試合をしても不安ですし、緊張します。1ゲームの最初の1球目から自分が優位に立つために、そこで自分に自信をつけるために声を出します。もちろん試合のために練習はたくさんしているのですが、コートに立つと練習してきたものを忘れてしまうこともあります(苦笑)。それを思い出すために声を出しているのもありますね」