試合後、インタビューに応じたジュリアは、「中野たむと同じ時代にプロレスラーでいられたことが、最高に今気分がいい。負けたけど、あいつは私のやりたいこと、やりたかったことをやれると思うから。髪はまた生えてくるし、ベルトはまた追いに行けばいいだけ」とスッキリとした様子で回答。なお、ロッシー小川エグゼクティブプロデューサーによると、３月７日開催される東京・後楽園ホール大会までには、残る髪の毛を刈り上げて、丸坊主にするという。
  　一方のたむは、「この世にはどうしても報われないことがあって、どんなに努力しても勝てないやつがいて、でも私はその世界をちょっとでも変えたくて、少しの奇跡を起こせるのがプロレスなんだなって思ってます。それを起こせたのはジュリアのおかげです。ありがとう」と改めて立ちはだかったライバルに感謝の意を述べた。

　メインイベントが髪切りマッチの場合、スッキリしないエンディングがよく見られる。だが、今回は、ジュリアの潔さを含めて、素晴らしいの一言に尽きると言っていい内容だった。二人の闘いは新たなるステージに突入すると言っていいだろう。

◆スターダム◆
『スターダム10周年記念～ひな祭り ALLSTAR DREAM CINDERELLA～』
2021年3月3日
東京・日本武道館
観衆　3381人（満員= コロナ対策限定人数）
▼ワンダー・オブ・スターダム選手権試合＆敗者髪切りマッチ（時間無制限1本勝負）
＜王者＞●ジュリア（18分57秒　トワイライトドリーム）中野たむ○
※たむが新王者となる。

取材・文⚫︎どら増田