後半はそんな日本が機先を制した。42分、WTB福岡が相手ランナーの抱えるボールに腕を差し込んで強奪すると、そのまま確保して独走し、ボーナスポイント獲得となる4トライ目を奪った。
しかし、キックを控えてボール保持率を高めたスコットランドも反撃に出る。SOラッセルが自身でクイックスローインをすると、鮮やかなカウンターアタックからチャンスメイク。敵陣でモメンタム(勢い)を作り出し、PRウィレム・ネルが押し込んだ。スコットランドは54分にも1トライ・1ゴールを追加し、ついにビハインドを7点(21-28)に縮めてきた。
67分にはSO田村優とFLジェイミー・リッチーが掴み合ってヒートアップするなか、FLリーチや途中出場のPR中島イシレリらが攻守に奮闘し、スコットランドからインゴールを死守する。最後は自陣でターンオーバー。ボールを保持して、途中出場のFB山中亮平がタッチへ蹴り出し、歓喜の瞬間を迎えた。
プレイヤー・オブ・ザ・マッチ(最優秀選手)は2トライを挙げたWTB福岡が選ばれ、表彰のプレゼンターは女子テニスの大坂なおみが務めた。トロフィーを受け取った福岡は「日本ラグビーの新しい歴史を創るためにすべてを捧げてきました。本当に最高の瞬間です」と声援に応えた。
2011年大会以来、2度目のプール戦敗退を喫したスコットランドのグレガー・ダウンゼントHCは、「日本はボールを保持したときに良いプレーをした。後半最初の10、15分は良かったが、最後の15分で逆転をすることができなかった」と敗戦を振り返った。
また日本の強みについては「アタックに秀で、相手に問題(混乱)を起こさせるチーム。ショートサイドを使うことも得意です」と讃えていた。
自身初のW杯でいまだ無敗の指揮官、日本のジェイミー・ジョセフHCは「スコットランドは最初から真っ向勝負でフィジカルに向かってきて、拮抗する場面が非常にあった。私たちの最後まで諦めないところ、正念場でやりきることができた。ホームのW杯を感じながら戦うことができた」と力強く語った。
渾身のタックルを何度も放ったリーチ主将は、快挙達成の理由について問われると「一番の理由は信じること」と語り、これまでの道のりを振り返った。
「2011年から振り返ると、対戦する相手が段々上がって、ティア1(強豪10か国)とやる機会も増えて、SRの影響もすごく大きくて、コーチもどんどん良くなってきている。ジョセフHCの下での指導、そしてコーチ陣のおかげです」
試合後に日本の世界ランキングは8位から過去最高の7位に浮上。歴史を創り続ける日本は、いよいよ初の決勝トーナメントへ向かう。運命の準々決勝は10月20日(日)。相手は運命の相手、南アフリカだ。
取材・文●多羅正崇
【PHOTO】日本 28-21 スコットランド|悲願成就!史上初のW杯8強入りの"感動"をフォトでもう一度!
しかし、キックを控えてボール保持率を高めたスコットランドも反撃に出る。SOラッセルが自身でクイックスローインをすると、鮮やかなカウンターアタックからチャンスメイク。敵陣でモメンタム(勢い)を作り出し、PRウィレム・ネルが押し込んだ。スコットランドは54分にも1トライ・1ゴールを追加し、ついにビハインドを7点(21-28)に縮めてきた。
67分にはSO田村優とFLジェイミー・リッチーが掴み合ってヒートアップするなか、FLリーチや途中出場のPR中島イシレリらが攻守に奮闘し、スコットランドからインゴールを死守する。最後は自陣でターンオーバー。ボールを保持して、途中出場のFB山中亮平がタッチへ蹴り出し、歓喜の瞬間を迎えた。
プレイヤー・オブ・ザ・マッチ(最優秀選手)は2トライを挙げたWTB福岡が選ばれ、表彰のプレゼンターは女子テニスの大坂なおみが務めた。トロフィーを受け取った福岡は「日本ラグビーの新しい歴史を創るためにすべてを捧げてきました。本当に最高の瞬間です」と声援に応えた。
2011年大会以来、2度目のプール戦敗退を喫したスコットランドのグレガー・ダウンゼントHCは、「日本はボールを保持したときに良いプレーをした。後半最初の10、15分は良かったが、最後の15分で逆転をすることができなかった」と敗戦を振り返った。
また日本の強みについては「アタックに秀で、相手に問題(混乱)を起こさせるチーム。ショートサイドを使うことも得意です」と讃えていた。
自身初のW杯でいまだ無敗の指揮官、日本のジェイミー・ジョセフHCは「スコットランドは最初から真っ向勝負でフィジカルに向かってきて、拮抗する場面が非常にあった。私たちの最後まで諦めないところ、正念場でやりきることができた。ホームのW杯を感じながら戦うことができた」と力強く語った。
渾身のタックルを何度も放ったリーチ主将は、快挙達成の理由について問われると「一番の理由は信じること」と語り、これまでの道のりを振り返った。
「2011年から振り返ると、対戦する相手が段々上がって、ティア1(強豪10か国)とやる機会も増えて、SRの影響もすごく大きくて、コーチもどんどん良くなってきている。ジョセフHCの下での指導、そしてコーチ陣のおかげです」
試合後に日本の世界ランキングは8位から過去最高の7位に浮上。歴史を創り続ける日本は、いよいよ初の決勝トーナメントへ向かう。運命の準々決勝は10月20日(日)。相手は運命の相手、南アフリカだ。
取材・文●多羅正崇
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