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ラグビー

【トップリーグ】大物外国人の序盤戦の出来は?「暫定MVP」はバレットでもレイドローでもなく…

齋藤龍太郎

2021.03.12

 開幕から3試合連続で先発したペレナラは、前半からリコーの周到なアタックに対しディフェンスで貢献し、36分にはリコーLOデーモン・レエスアスのインゴールへのグラウンディングを阻止。17-10とリードして迎えた後半32分には、自陣ゴール前まで攻めてきたリコーに対しラックでジャッカルを成功させた。これだけでリコーのトライチャンスをふたつ潰したことになる。

 圧巻はフルタイム間際、17-17でドローになる寸前だった後半39分だ。自陣ゴールから30mほどの位置のラックから、ペレナラはこの試合がトップリーグデビューとなったWTBマカゾレ・マピンピ(南アフリカ代表)が走る左大外に向けて鋭いパスを通すと、マピンピから内側のFBトム・マーシャル(元U20ニュージーランド代表)に、そしてさらに内側を追走していたペレナラへとラストパスが渡り、ペレナラは約50mをノンストップで走り切って左隅にトライ。22-17とし、開幕3連勝の立役者となった。
 
 他にも相手ペナルティー直後の素早いタップキックからのリスタート、鮮やかなインターセプト、相手ディフェンスの裏側へと的確に落とすキックなど、80分間有効なプレーを連発し続けた。この一戦のみならず開幕戦のキヤノン戦、第2節のNEC戦でも勝利に直結するプレーを見せている。マン・オブ・ザ・マッチに輝いたのは終盤に2トライを決めたNEC戦のみだが、3試合すべてで受賞していても不思議ではない圧倒的なパフォーマンスである。

 こうしたペレナラの一つひとつの判断やプレーに、周りの選手が即座に呼応している点も見逃せない。ペレナラがチームを動かしているのは確かだが、チームもペレナラらキーマンをサポートし、最後に再びペレナラ、あるいはリコー戦でトップリーグ初トライを決めたマピンピらによるフィニッシュへと結び付けている。こうした好循環、そして勝利という結果がペレナラの活躍をさらに際立たせているというわけだ。
 

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