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オークスの注目馬2頭を徹底分析!ソダシは距離適性の“壁“を超えるか?アカイトリノムスメには“地の利“が

三好達彦

2021.05.22

【アカイトリノムスメ⇒三冠馬×三冠馬、最強の良血馬で逆転も】
 ソダシが金子真人オーナー(馬主の正式名称は「金子真人ホールディングス」)こだわりの白毛血統から生まれた名馬なら、アカイトリノムスメは、同じ金子オーナーゆかりの”最強血統”というべきか。

 父が無敗の三冠馬にしてGⅠレース8勝のディープインパクト、母が牝馬三冠を含むGⅠレース4勝のアパパネ。金子オーナーが所有した父母から生み出されたアカイトリノムスメがオークスを睨んでの一か月余の間に素晴らしい充実を見せていると評判だ。

 桜花賞のあとは自厩舎に置かれてきっちりと調整を重ね、新コンビを組むクリストフ・ルメール騎手は1週前、当週と2度の追い切りで手綱をとっている。最終追い切りのあと、3週連続でのGⅠ制覇を狙うルメール騎手は、「乗りやすくて、スタミナも大丈夫」と太鼓判を押す。
 
 桜花賞では好位置の6番手で直線へ向いてスパートしたが、ソダシには0秒2差及ばず4着に敗れた。それでも自身最速タイの上がり3ハロン33秒9を記録してのもので、GⅠ初挑戦としては悪くない結果だったと言えるのではないか。

 母のアパパネも管理した国枝栄調教師は追い切り後の共同インタビューで、「桜花賞は競馬としては特に問題なく運べたとは思いますが、終いもうひと伸びできそうでできずに4着。よく走っているとは思いますが、距離が延びればという感じでした。母親もちゃんと走っていますが、父親がディープインパクトになって、こちらのほうが長い距離には向きそうな気がします」と語り、2400mへの距離延長に希望を託す。

 アカイトリノムスメは全3勝を東京コースで挙げており、ホームグラウンドとも言える馬場で本番を迎えられるのは好材料。また、ソダシをマークしながらレースを進められるであろう強みもあり、筆者には本馬のほうにより強い魅力を感じている。

 昨年のデアリングタクトに続き、無敗の二冠馬が誕生するのか。史上3組目の親仔制覇が成るのか。今年のオークスがこの2頭を中心に回ることは間違いない。

 後編では主役2頭の撃破を狙う伏兵を分析する。

文●三好達彦
 

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