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グランアレグリアの”一強ムード”を崩す穴馬は?直前の戦力分布を徹底解説!【安田記念展望】

三好達彦

2021.06.05

 ラウダシオンを推奨する最大の理由は、東京コースでの好成績がある。ここまで4戦して3勝&2着1回と、連対を外していないのは何よりの強みだ。また、先行力を生かして前々でレースを進められるのも有利だろう。

 ちなみに父のリアルインパクトは、グレード制導入(84年)以降でただ1頭、3歳馬による安田記念制覇を達成した駿馬。父系の血からも不気味な存在である。

 次に注目したいのは、グランアレグリアとは未対戦の2頭だ。

 ケイデンスコール(牡5歳/栗東・安田隆行厩舎)は今年に入っての急上昇が目立つ。京都金杯(G3)を中団からの差し切りで制すると、続く中山記念(G2)では勝ち馬と同タイムのクビ差で2着。そして、前走のマイラーズカップ(G2)では2着に1馬身1/4の差を付けて快勝し、勇躍、安田記念に駒を進めてきた。G1初挑戦という壁はあるものの、5歳になっての充実ぶりを見逃すわけにはいなかい。
 
 もう1頭は、前走のNHKマイルカップでG1制覇を成し遂げたシュネルマイスター(牡3歳/美浦・手塚貴久厩舎)だ。弥生賞ディープインパクト記念(G2)では2着に入って皐月賞(G1)への優先出走権を得ながらも、距離適性を重視してこれを回避。マイル路線へ舵を切った陣営の英断が功を奏してのG1戴冠だった。

 前述のように、グレード制導入以降に安田記念を3歳で制したのはリアルインパクトのみ。力量面でも古馬の壁は決して低くはないが、斤量が古馬よりも4キロ軽い54キロで、NHKマイルカップと比べても3キロ減という恩恵はかなり大きい。この好条件を活かしてどこまで上位に迫れるか、楽しみな一戦となる。

 その他、19年のマイル王で、その後もコンスタントに上位へ食い込んでいるインディチャンプ(牡6歳/栗東・音無秀孝厩舎)。昨年の勝ち鞍は毎日王冠(G2)の一つだけだが、皐月賞(G1)、日本ダービー(G1)でいずれも2着に健闘した実力馬のサリオス(牡4歳/美浦・堀宣行厩舎)。今回は評価を下げたが、この2頭もチェックを欠かせない存在である。

 予報では降雨も有り得るとのことで、当日の空模様が気になるが、マイルの頂上決戦らしいタイトな戦いを期待したい。

文●三好達彦

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