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来日取材中のスペイン人記者が明かした「本音」。“理解に苦しむ”無観客と行動制約、そしてサービス精神に何を想うのか【東京五輪】

セルヒオ・サントス

2021.07.31

 そんな制限がある生活のなかで、穏やかな気持ちにさせてくれるのが日本人のサービス精神だ。大会スタッフ、ホテルスタッフ、タクシー運転手、業種を問わず、接する全ての人たちが細かいところまで気を配ってくれて、こちらが恐縮してしまうこともあるほどだ。誰だってこのような歓迎を受ければ、嬉しくなる。日本人の親切心というのは聞きしに勝るもので、だからこそもっと様々な形で交流したかった。

 残念なことと言えば、日本食についてもそうだ。近年スペインでは日本食が大ブームになっている。それを本場で体験したいという気持ちが強かったが、こうした状況ではその願いは叶えられそうにない。
 
 今回の日本滞在を思うように満喫できないことに対する残念な気持ちは当然ある。しかし、我々はどうしてこのような形での開催に至ったのかという詳しい事情を知らない。

 少々大げさに映る一連の行動制約についても、組織側からすればれっきとした理由があってのことのはずだ。その決められたルールの中で記者としての使命を全うしたい。わたしは日々そうした気持ちで仕事に携わっている。

取材・文●セルヒオ・サントス(アス紙記者)
翻訳●下村正幸

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