同時にTORUは、「復帰してからというものの、恐ろしいぐらい大事なところでの結果から見放され続けている。それでもこんな自分を応援し続けてくれている古巣関西のファン、東京に出てきてから応援してくれているファンがいる。ベルトという“カタチ”を手にすることで『TORUを見続けてきてよかった』と思ってもらいたい」と、一度落ちたからこそ見えたファンの後押しという無形の力にも報いるためにも、ベルト奪取へリングへと向かった。
1回戦の相手は“IWA熱波軍”の松田慶三&YUJIKITO。団体所属のT-oodsとしては負けられない試合ながら、未だ片目も開いていないタッグチームの下馬評は決して高くはない。そんななかでの試合はやはり、体格と経験で劣る瀧澤が捕まる展開になった。
それでもT-oodsはTORUが味方の瀧澤を投げ飛ばし、武器として“利用”するタッグならではの攻撃も繰り出すと展開が一変。相手の合体技を耐え抜いた瀧澤が、松田に大技・ファイヤーバード・スプラッシュを炸裂させ見事な勝利を飾った。
試合後の会見でTORUは、「今日は瀧澤がすべて。瀧澤に聞いてやってください」と第一声。それを受けて瀧澤は、「T-oddsとしてやっと初勝利。これから一歩ずつ近付いて、ベルトを取りに行けたらなと。これからが、今日がスタートです。少しはTORUさんに成長を認めてもらえたはずなので、この勝利をきっかけにどんどん上に行けたらと思っております」と目を輝かせた。
しかし、TORUは甘くない。「自分で言ったら終わりやと思うんですけどね、『成長を認めてくれたと思います』って。自分で言ったら終わり」とダメ出し。続けざまにフィニッシュにも「出し惜しみをしている余裕はない」と檄を飛ばし、こう続けた。
「今の瀧澤のキャリアは決して若くない。今のプロレス界で、同じようなキャリアで、他団体ではトップのベルト獲ってる選手だってゴロゴロいる。もっと命を燃やして、自分のレスリングキャリアを燃やしていってもらいたい。燃やしたくても燃やせなかった奴とかいるんだから。知ってるでしょ? 身近にいただろ! 対戦して感じることもあったと思うんで、後輩からもらったエネルギーとかも活かして。名前は出しませんけど」
ドクターストップにより志半ばで引退を余儀なくされた佐山駿介の分も背負う意義も説いたTORU。前日に参戦した天龍プロジェクトで“プロレス界の王”鈴木みのると対峙したエピソードをふまえて、レスラーとしての矜持を示した。
「鈴木みのると試合しようが、天龍源一郎の前で試合しようが、毎大会、どこの団体、どこの会場でも僕のレスリングってものは変わらない。ただ、それが対戦相手に鈴木みのる、リング下の最前列では天龍源一郎が見てる。今日だったら対戦相手のIWA熱波軍。ブレずに自信を持って自分のレスリングをぶつけられるかどうかっていうのがやっぱり大事なことだと思う。仮に、もう1回鈴木みのるとタッグマッチでやることになって、『TORU選手、タッグパートナー指名していいですよ』って言われたら、俺は瀧澤を指名したい。
瀧澤は自分のレスリングを自信持って鈴木みのるにぶつけられるのかっていうのが大事だと思う。もっと自分のレスリングに自信持ってもらいたいし、自信を持てるくらいレスリングの技術も上げて欲しい。そういうのを僕は身を持って伝えていきたいし、感じ取ってほしいです」
次の対戦相手は、7月に完敗を喫した黒田哲広&マスクド・ミステリー組に決定した。瀧澤は「リベンジしか無いですね。2連敗は出来ない」と意気込むが、TORUは「まあ、瀧澤が頑張れば」と1回戦前と同じスタンスを貫いた。
先輩レスラーとして瀧澤の前では厳しい姿勢は決して崩さないTORU。だが、パートナーの成長を誰よりも強く望んでいるのがヒシヒシと伺えた。
取材・文●萩原孝弘
1回戦の相手は“IWA熱波軍”の松田慶三&YUJIKITO。団体所属のT-oodsとしては負けられない試合ながら、未だ片目も開いていないタッグチームの下馬評は決して高くはない。そんななかでの試合はやはり、体格と経験で劣る瀧澤が捕まる展開になった。
それでもT-oodsはTORUが味方の瀧澤を投げ飛ばし、武器として“利用”するタッグならではの攻撃も繰り出すと展開が一変。相手の合体技を耐え抜いた瀧澤が、松田に大技・ファイヤーバード・スプラッシュを炸裂させ見事な勝利を飾った。
試合後の会見でTORUは、「今日は瀧澤がすべて。瀧澤に聞いてやってください」と第一声。それを受けて瀧澤は、「T-oddsとしてやっと初勝利。これから一歩ずつ近付いて、ベルトを取りに行けたらなと。これからが、今日がスタートです。少しはTORUさんに成長を認めてもらえたはずなので、この勝利をきっかけにどんどん上に行けたらと思っております」と目を輝かせた。
しかし、TORUは甘くない。「自分で言ったら終わりやと思うんですけどね、『成長を認めてくれたと思います』って。自分で言ったら終わり」とダメ出し。続けざまにフィニッシュにも「出し惜しみをしている余裕はない」と檄を飛ばし、こう続けた。
「今の瀧澤のキャリアは決して若くない。今のプロレス界で、同じようなキャリアで、他団体ではトップのベルト獲ってる選手だってゴロゴロいる。もっと命を燃やして、自分のレスリングキャリアを燃やしていってもらいたい。燃やしたくても燃やせなかった奴とかいるんだから。知ってるでしょ? 身近にいただろ! 対戦して感じることもあったと思うんで、後輩からもらったエネルギーとかも活かして。名前は出しませんけど」
ドクターストップにより志半ばで引退を余儀なくされた佐山駿介の分も背負う意義も説いたTORU。前日に参戦した天龍プロジェクトで“プロレス界の王”鈴木みのると対峙したエピソードをふまえて、レスラーとしての矜持を示した。
「鈴木みのると試合しようが、天龍源一郎の前で試合しようが、毎大会、どこの団体、どこの会場でも僕のレスリングってものは変わらない。ただ、それが対戦相手に鈴木みのる、リング下の最前列では天龍源一郎が見てる。今日だったら対戦相手のIWA熱波軍。ブレずに自信を持って自分のレスリングをぶつけられるかどうかっていうのがやっぱり大事なことだと思う。仮に、もう1回鈴木みのるとタッグマッチでやることになって、『TORU選手、タッグパートナー指名していいですよ』って言われたら、俺は瀧澤を指名したい。
瀧澤は自分のレスリングを自信持って鈴木みのるにぶつけられるのかっていうのが大事だと思う。もっと自分のレスリングに自信持ってもらいたいし、自信を持てるくらいレスリングの技術も上げて欲しい。そういうのを僕は身を持って伝えていきたいし、感じ取ってほしいです」
次の対戦相手は、7月に完敗を喫した黒田哲広&マスクド・ミステリー組に決定した。瀧澤は「リベンジしか無いですね。2連敗は出来ない」と意気込むが、TORUは「まあ、瀧澤が頑張れば」と1回戦前と同じスタンスを貫いた。
先輩レスラーとして瀧澤の前では厳しい姿勢は決して崩さないTORU。だが、パートナーの成長を誰よりも強く望んでいるのがヒシヒシと伺えた。
取材・文●萩原孝弘