専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
ゴルフ

古江彩佳に見えてきた「逆転賞金女王」の可能性。シーズン終盤戦の急浮上を支える“強み”とは?

山西英希

2021.10.25

 ショットが安定しているうえにシーズンを通してパーオンホールでの平均パット数が1位なのだから、今回の2週連続優勝もうなずける。

 賞金ランキング1位の稲見萌寧との差は2208万9074円にまで迫った古江。残り10試合の時点では机上の計算で賞金女王のタイトルを獲得する可能性はあるものの、実際に手にするのはかなり難しいと思われた。しかし、そこから3位、11位、12位、優勝、優勝と驚異的な追い上げを見せている。

 残り5試合には昨年古江が優勝した試合が2試合、2位の試合が1試合入っている。ましてや稲見は腰痛で今大会を棄権したように、ここにきてコンディションには不安を抱えている。古江の調子が上がってきたこと、相性のよさから考えると、逆転劇の可能性は十分あるだろう。
 
 また、古江は今年の12月2~5日、9日~12日の2週に渡って開催される米女子ツアーのQシリーズに挑戦するという。目安として上位20位以内に入れば、来季は米女子ツアーで戦うことができる予選会だ。

 コースセッティングや参加する選手のレベルを考えると、20位以内に入ることは容易ではないが、今年の『アムンディ・エビアン選手権』で4位、『AIG女子オープン』でタイに入った実績もある。

 現在の好調さがどれだけ続くか分からないが、ノーチャンスだとは思えない。気になるのは、国内女子ツアー最終戦の『JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ』に出場した後、すぐに渡米するハードスケジュールになることぐらいだろう。

 どちらにしても、終盤戦に来て古江が本来の調子を取り戻してきたことで、国内女子ツアーが面白くなってきたのは間違いない。

文●山西英希

著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

【PHOTO】安田祐香、吉田優利、古江彩佳…黄金世代に続く大注目の“プラチナ世代”を一挙紹介!
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号