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【天皇賞・秋】注目の“3強対決”でグランアレグリアを推せる理由は? 藤沢調教師が自信「彼女の力をすべて発揮できるコース」

三好達彦

2021.10.30

 藤沢調教師と主戦のクリストフ・ルメール騎手が「2000メートルがこなせない馬ではない」と口を揃える“現役最強女王”を一番手に評価したい。

 残った2頭では、データ的に見て好走確率が低い3歳のエフフォーリアよりも、4歳のコントレイルを上位に評価する。

 コントレイルは今年一杯での引退を表明しており、残るのは天皇賞とジャパンカップの2レースのみの予定。大阪杯で3着になったあとは無理せず宝塚記念(G1、阪神・芝2200メートル)を回避。十分に調整を積んだ甲斐あって、追い切り後の会見で矢作調教師が「いきなり力を出し切れる出来まで仕上げてきた」と胸を張る。いま一度、無敗で三冠を制覇した力を見せてほしいところだ。

 3歳馬にはハードルが高いと評価を下げたエフフォーリアも仕上げは万全。伸びしろが大きい“若さ”という強みを生かして、年上の2頭にどこまで迫れるか。

 さて、では“3強”の一角を崩せる馬はいないのか、というのは穴党にとって気になるところだろう。
 
 実績的には、G1で2着3回の好走歴を持つカレンブーケドール(牝5歳/美浦・国枝栄厩舎)、菊花賞(G1、京都・芝3000メートル)と天皇賞(G1、阪神・芝3200メートル)を制しているワールドプレミア(牡5歳/栗東・友道康夫厩舎)、重賞2勝を含む4連勝中のヒシイグアス(牡5歳/美浦・堀宣行厩舎)などがいるが、ワールドプレミアは2000メートルが適性距離より短い印象があり、他の2頭は不運にも外目の枠を引いてしまった分を割り引かざるを得ない。

 そこで強調しておきたいのが、4番枠に入ったポタジェ(牡4歳/栗東・友道康夫厩舎)だ。

 出世は遅れたが、昨夏から4連勝でオープン入り。重賞初挑戦の金鯱賞(G2、中京・芝2000メートル)で3着に入ると、続く新潟大賞典(G3、新潟・芝2000メートル)では勝ち馬とはクビ差の2着とした。そして休養明けの毎日王冠(G2、東京・芝1800メートル)で3着に健闘。実績馬を相手にしても引けを取らない能力を見せた。

 重賞未勝利だけにテッペンを取るのまでは難しいかもしれないが、リーディング2位に付ける川田将雅騎手を鞍上に迎えた今回、上位争いに加わるシーンを考えておきたい1頭だ。

文●三好達彦
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