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マラソン・駅伝

出雲2位、全日本2位の青学大を箱根駅伝の大本命に推せる理由。箱根を制する3つの条件に合致

佐藤俊

2021.12.07

 今大会は、特殊区間の山も充実している。

 5区は、飯田貴之(4年)が「5区をできれば」と述べており、2年ぶりに走りそうだ。2020年大会の時は、区間2位ながら区間新を出して、総合優勝に大きく貢献した。今回は最上級生であり主将として、全日本で駒澤大に競り負けた悔しさをぶつけて、区間賞を目指して出走するだろう。

 また6区には、昨年区間3位と好走した高橋勇輝(4年)がいる。今年は非常に好調で、全日本では4区区間賞を獲得し、平地でも強さを見せている。さらに走力が上がっているので、今年走れば区間新を狙えるところまでいきそうな気配だ。彼ら以外にも候補選手はいる。だが、5区、6区はよほどの走力があるか、あるいは故障以外は、なかなか選手を交代し難い区間でもある。特殊区間が安定している青学大は、他の区間により調子のいい速い選手を置くことができるとも言え、このアドバンテージは非常に大きい。
 
 昨年は、全日本、箱根ともに4位で、無冠に終わった。今年の駅伝は、出雲は2位、全日本を2位とまとめてきている。これだけ戦力が整い、安定した力を発揮しているチームは青学大以外にない。ただ、昨年の箱根は、10区間中、二桁の順位が3区間あり、そこがブレーキになって流れに乗れなかった。今年の全日本では二桁順位が2区間と躓いたが、そこを耐えていれば優勝できていた可能性は十分にあった。

 いかにミスを少なく、ブレーキ区間を出さないように抑えられるか。それには、出走直前まで選手の状態を見極めることが重要になる。当日の選手変更を含め、原監督がどういう采配を見せるのか。また、これだけの選手をどう料理するのかという点においても、今年の青学大への注目度はナンバー1だ。

文●佐藤俊(スポーツライター)
 

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