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マラソン・駅伝

【箱根駅伝レジェンド対談】2区は必見!山の神出現は?瀬古利彦×上野裕一郎が語り尽くす!<Part3>

永野祐吏(THE DIGEST編集部)

2022.01.01

―――瀬古さんは東洋大のルーキー石田選手も挙げています。

瀬古:1年生でのグランドスラム(3大駅伝とも区間賞)はまだいないらしい。だから酒井監督はリーチしている石田選手に箱根でも区間賞を取らせたいらしい。そうなると4区か7区かな?将来の逸材なので、石田選手の走りを見てみたい。

上野:確かに出雲も全日本もエース区間では使っていないですね。

瀬古:故障が治ったばかりだから。穴区間だよな。なので7区あたりかな。将来的に見て無理をさせてはいけないので。自信つけてもらいたいしね。

上野:能力が高い選手なので、今は丁寧に育てているんだと思います。

瀬古:彼の才能を潰してはいけない。今回は無理をする必要はないと思います。だから東洋は今回、1~5位には入ってこないと思う。石田選手には将来的にパリ五輪ではトラック種目に出てほしいね。期待しています。
 
―――今大会の注目ポイントはありますか?

瀬古:山の神が出現するか?これは可能性があるんだよ。それが順天堂の四釜峻佑選手ね。そうすると順天堂は2区の三浦選手と5区の四釜選手でトップに来る可能性があるのよ。従い、各校から山の神が出現しないと、青学と駒澤には勝てないだろうね。

上野:青学、駒澤の上りが強かったら、もう手の打ちようがないですね。僕は山の神というか、新星として青学の若林宏樹選手が上ったら面白いと思います。そうしたら4年間山の神になれるんですよ。上れるっていう自信と脚力があるなら「山の神になります」と宣言する気持ちで若林選手には上ってきてほしいな。

―――上野監督も5区に注目ですか?

上野:5区も気になるけど、やっぱり注目ポイントは、僕は2区の争いですね。最近2区は強い人だけの争いにしか注目されないですが、全体的にレベルアップもしているので、コンディションが良くなった時のタイム、どのくらいの記録が出るのかがとても気になります。ただコンディション次第ですね、期待しましょう。

取材・文●山本祐吏(THE DIGEST編集部)

【プロフィール】
瀬古利彦(せこ・としひこ)
1956年7月15日三重県生まれ。早稲田大で箱根駅伝を4年連続花の2区を走り、2度区間賞を獲得。その後、日本マラソン界のエースとして羽ばたき、マラソン代表として2大会連続で五輪に出場した。現在は、日本陸上競技連盟のロードランニングコミッションリーダーに就任し、後進の育成に励んでいる。

上野裕一郎(うえの・ゆういちろう)
1985年7月29日長野県生まれ。中央大で主力として活躍。箱根駅伝には4年連続出場し、3年次には3区で9人抜きを披露した。2009年には日の丸を背負い1500メートルと5000メートルで世界選手権に出場。2018年12月から立教大の陸上部男子駅伝チームの監督に就任し、日本一速い現役監督として走りながら現役学生の指導にあたっている。
 

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