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「ほろ苦いメダルではない」相次いだスーツ規定違反が“勝者”にも落とした暗い影。「今後はより公平になる」とFISを支持する声も【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.10

 この判定を下したポーランド人審判アグニエシュカ・バチコフスカは後に、母国メディア『TVP』のインタビューに答え、「失格になった選手が違法なユニホームを着用していたのは明らかだ。それは1、2センチの話ではなかった」「全ての選手のユニホームが正しいものであればありがたいが、そうでない場合、我々は勇気を出してそれを指摘する必要がある。たとえ、それが五輪の舞台だったとしても……」と語っているが、彼女については様々な噂が流れており、検査時のセクハラ疑惑、また陰謀説なども囁かれている。

 いずれにせよ、多くの人々がこの結末に対して満足せず、反感を示している。ただ、一方でこの状況を歓迎した者もいる。スロベニアのスポーツ紙『EKIPA24』は、「FISのこの動きにはとても喜んでいる。一方で、長年、これまでの状況が見過ごされてきたことには怒りを覚えている」と語ったフィンランドチームのユニホーム管理責任者であるフランス人のフレデリック・ゾズの主張を紹介した。
 
「個人ノーマルヒルの後にも、ユニホームに関する議論があり、幾つかの国がFISに訴えていた。今回、失格となったアルトハウスは、そこで着用したユニホームで個人戦では銀メダルを獲得している。FISの動きは正しいものだったが、急でもあった。これが五輪で起きてしまったのは、とても残念なことだ」

「我々は今、この競技を破壊しかねないぎりぎりのところにいる。FISはこれをコントロールするのに、大きな問題を抱えている。今回、多くの強豪国が手痛い警告を受けた。今後、この競技はより公平なものとなり、小国でも生き残るためのチャンスを得られるようになるだろう」

『EKIPA24』は、2019年にはスロベニア代表チームでも活動した同氏のこのコメントについて「多くの代表チームからは同意を得られないものであろう」と綴っている。

構成●THE DIGEST編集部

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