そんな彼を、チームはSNSで「ポイント圏内での力強い出だし」「何というクレイジーな最後の数周！　ユウキは16番手スタートからの信じられないドライビングでチームに価値あるポイントをもたらした」と称賛。チーム代表のフランツ・トストも、「今日は両ドライバーがポイントを獲得する価値があった」と、ガスリーのリタイアに対する悔しさをにじませながらも、以下のように日本人ドライバーのレースをポジティブに振り返った。
 
「ユウキは１周目で12番手に順位を上げ、さらに11番手となって、15周目にタイヤをミディアムに履き替えると、ここでポジションを守りながら前の車にプレッシャーをかけるという素晴らしい仕事を果たした。その後、フェルナンド・アロンソ（アルピーヌ）を追い抜き、エステバン・オコン（アルピーヌ）と良いバトルを展開。セーフティーカーの後で、彼を抜くことはできなかったが、それでもユウキは間違いなく本当に良いレースをしてみせた」

　さらに、テクニカルディレクターのジョディ・エギントンも「どちらの車も、中段争いで非常に競争力があり、順位を上げるなど力強いパフォーマンスを発揮した」と手応えを掴んだことを強調するとともに、角田に対して「最後のスティントでは力強いラップを見せたことで８位という結果を持ち帰ることとなった。彼が理想とは程遠い週末を送っていたことを考えれば、これは良い結果だ」と賛辞を贈った。

　このレースでは、角田がレッドブル勢で完走を果たした唯一のドライバーとなり、ポーランドの専門メディア『dziel pasje』は「角田はレッドブルの名誉を守った。日本人選手は“仲間”たちの不運によってポイントを獲得したということで、少しだけ幸せだった」と報道。まさかの全滅となったレッドブルは、公式サイトで「12か月前のF１デビュー戦で９位フィニッシュを果たした角田は、予選Q１敗退ということで、昨季の再現は難しいと思われたが、アルピーヌの間に割って入り、力強いスタートを切った」と伝えている。