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0.024秒差でQ1敗退の角田裕毅、「FP3で走れなかったことが痛かった」と心情吐露。「『AT03』の操縦は予想以上に困難」と専門メディア

THE DIGEST編集部

2022.03.20

予選は16番手となった角田。決勝で巻き返せるだろうか。(C)Getty Images

予選は16番手となった角田。決勝で巻き返せるだろうか。(C)Getty Images

 F1開幕戦のバーレーン・グランプリは3月19日に予選が行なわれ、アルファタウリの角田裕毅は16番手に終わり、Q1敗退を喫した。

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 初日はフリー走行1回目(FP1)で全体9番手のタイムを出すなどまずまずの出来だったものの、FP2で14番手となって翌日以降に課題を残した角田。FP3で調整したいたところだったが、油圧系のトラブルでコースに出ることすら叶わず、準備不足のままで臨んだ予選Q1、2回目のアタックで1分32秒750を計測したものの、わずか0.024秒の差で15番手のアレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)を下回った。

 Q1で2番手につけて世界を驚かせた昨季とは対照的な結果に、角田はチーム公式サイトを通して、「とても難しい1日でした。寒いコンディションでは思ったほどの性能が出ていないことは分かっており、さらにFP3で走れなかったことももちろん影響して、Q2進出を目指したものの、残念ながらそうはいきませんでした。明日(決勝)は、他チームのペースがどうなるか分かりません。もちろん、目標はポイントを獲得することですが、難しいことだと思います」とネガティブに振り返っている。

 また、予選直後のインタビューでは「車は良くなかったです。限界点を知ることができなかったという点で、FP3で走れなかったことは少しばかり痛かったです。中段争いをする上でパフォーマンスをより上げるために、基本の部分の問題を見つけ出す必要があります。明日は何が起こるかを見ていきます」とも語っており、またペースダウンにはチーム全体が苦労していることも明かした。
 
 アルファタウリはSNSで「ユウキにとっては最も大変な1日となった。FP3で走行できなかった後、懸命に努力したものの、Q2進出を逃した」と伝えたが、2日目の彼に言及する投稿には「不幸にも」という単語が多く使われている。テクニカルディレクターのジョディ・エギントンも、「ユウキは残念ながら、本人の責任ではない油圧系の問題でFP3出走を逃し、少ない準備での予選を強いられた」と同情している。

 またエギントンTDは「今は決勝に目を向け、ユウキを前進させることに集中している」と前向きな姿勢を示し、チームの現状が満足のいくものではないことを認めながらも、「我々の持つパッケージからは、まだ全ての力が引き出されているとは思っていない。パフォーマンスを改善するためには多くのなすべきことがあるが、それが我々を前進させていく」とポジティブに語った。

 一方、海外メディアでは、イタリアの自動車専門メディア『MOTORIONLINE』が「アルファタウリはバーレーンで2つの顔を持つ。ピエール・ガスリーは困難に打ち勝ってQ3に進出して5列目(10番手)からスタートする。フランス人にとっては良い結果だった。しかし、ツノダに同じことは言えない。ガスリーのチームメイトは16番手でQ1脱落。『AT03』の操縦が予想以上に困難であることを、思わぬ形で示すこととなった」と報じている。

 F1専門メディア『GRANDPRIX RADIO』も「アルファタウリは難しい予選を過ごした。ガスリーはQ3に進出するも、ツノダはQ1で敗退。このチームの車はスピードが足りない」と、チームとしての問題であることを強調し、『MOTORSPORT WEEK』は「ツノダは油圧の問題によってFP3で失った走行機会を補うのに苦労し、16番手に沈んだ」と綴り、日本人ドライバーが見舞われた災難を伝えた。

構成●THE DIGEST編集部

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