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バレーボール

前代表主将の柳田将洋が“国際レベル”に満たず代表落選。一方、植田辰哉元監督は“勝負強さ”を評価!「代表に必要な選手です」

北野正樹

2022.04.19

代表から外れSNSでは様々なコメントが見受けられたが、当の本人は冷静に受け止めていた。写真:北野正樹

代表から外れSNSでは様々なコメントが見受けられたが、当の本人は冷静に受け止めていた。写真:北野正樹

 それだけに、発表後のSNS上には、ファンらから様々な声が寄せられた。

「一昔前であればサーブとスパイクが優れていれば、他の部分は目をつぶれたかもしれないが、男子バレーのレベルが上がっている現在は、サーブレシーブ、ブロック、ディグ、サイズに劣っている柳田選手を選出するのは難しい」

「サーブレシーブは監督の言う通り。武器のサーブも石川や西田には劣って見える、世界と戦うには身長が低い。今年30歳で伸びしろも見込めない。妥当な判断」
 などと、ブラン監督の判断を支持する声のほか、

「国際レベルの話なら通用するのは数人しかいない。強豪国に通用するサーブも日本では3人しかいないなかの一人」

「代表選手というのはコートに居る人だけではないし、周りから冷静に見ることのできる(コーチや監督以外で)選手も必要。柳田さんはそれができる選手で、選抜されなかったことは残念ですね」
 などという声もあった。

 また、ブラン監督の明確なコメントについて、
「ここまで明確に落選理由を言われるのは良かったと思わなきゃ。これで、Vリーグでやることがわかった。後は足らなかった部分をしっかり数字を出して、代表復帰すればいい。親切な監督だと思う」

「柳田選手にはVに集中できると考えて頑張ってほしい」
 など、今回の決定を柳田が機会と捉えることを望む声もあった。
 
 V1リーグのファイナル3が終わった4月10日のこのはなアリーナ(静岡市)での名古屋戦後の取材で、柳田は「感想は特にない。(代表候補決定は自分に)コントロールが出来ないし、僕がなにを言っても変えられない。僕がやれることは次の試合に向け万全の準備をすること」と前年同様に冷静に答えてくれた。

 国際レベルに達してないとの評価にも、「それは現実だと思う。彼はほとんど間違ったことは言わないので、彼の目から見えることは、リアルなこと。逆にいうと、僕はそれを踏まえてどこを成長するべきかを、彼が口にしてくれているわけですから、そこは僕自身もフォーカスしていきたい」と真摯に受け止めた。

 チームの勝利のためには、耳の痛いことであっても議論を重ね、個々の選手のパフォーマンスを高めるため、先頭に立ってとことん突き詰めるのが柳田のスタイル。そこに妥協はない。監督やチームメートだけでなく、ファンからも厳しい評価を受けることが当たり前だった、海外リーグを経験している柳田にとって、ブラン監督の評価は驚くものではなく、次のステップへの道標以外、何物でもなかったようだ。
 
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