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【名馬列伝】京都に咲き、京都に散ったライスシャワー。宿敵の三冠を阻んだ菊花賞はいかなるレースだったのか?<前編>

三好達彦

2022.07.25

 迎えた日本ダービー(GⅠ、東京・芝2400m)。ミホノブルボンが単勝オッズ2.3倍の1番人気に推された一方、ライスシャワーは出走18頭中16番人気でオッズは114.1倍、つまりは単勝万馬券というほどの超人気薄だった。

 しかし手綱をとる主戦騎手の的場均は、最終追い切りでこれまでにないほどの手応えの良さを感じ取り、「ミホノブルボンに前々で付いていって、どこまで粘れるか勝負してみよう」と決意を固めていた。
 
 デビューから最少体重の430㎏までギリギリに体を絞り込んで臨んだ一戦。ゲートが開き、予想どおりにミホノブルボンが先頭を奪うと、ライスシャワーは積極的にその後ろを追走し、第1コーナーを2番手で回った。レースはミホノブルボンのペースで進み、後続もスパート態勢に入りながら馬群は直線へ向いた。

 だが、ミホノブルボンが自分のペースを守ったまま後ろの馬たちにみるみる差を付けて独走状態になり、先団の馬は次々に末脚を失って下がっていく。そのなかで2番手で粘りに粘っていたのがライスシャワーで、後方から一気に伸びてきたマヤノペトリュースをハナ差抑えて2着を死守。優勝したミホノブルボンはその4馬身先にいた。

 的場はこの結果を受けて、
「普通はマヤノペトリュースに差されて3着になるものだが、それを抑えて粘り切ったのがライスシャワーの非凡さを表している。どこまでできるかは分からないが、菊花賞でミホノブルボンになんとか立ち向かいたい」
 と、密かに決意を固めていたという。

 夏をユートピア牧場の分場である千葉県の大東牧場で過ごしたライスシャワーは7月にトレセンへと帰厩。順調に調教が積まれた。

 初戦のセントライト記念(GⅡ、中山・芝2200m)で勝ったレガシーワールドのアタマ差2着とすると、続く京都新聞杯(GⅡ、京都・芝2200m)では、3度目の対決となるミホノブルボンに敗れて2着となったが、着差はこれまでで最少の1馬身半にまで迫っていた。

「ライスに3000mは向くが、ブルボンには向かないはず。きっといい勝負になる」
 的場は三冠目の菊花賞(GⅠ、京都・芝3000m)に大きな可能性を抱いたのだった。
 
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