国営放送の解説を担当した元イタリア代表のアンドレア・ルケッタ氏とバレーボールジャーナリストのマウリツィオ・コラントーニ氏も、常識を突き抜けた速さで展開される日本のバレーと超速スイングから繰り出されるアタックは脅威と絶賛。ネットの向こう側でそれを体験した欧州制覇の立役者は、「特にレフティの西田に対するブロックは、動き出しで遅れたら困難を強いられる。（この日の対戦では）本当はかなり苦戦すると警戒していたんだ」と明かした。

　イタリア代表のフェルナンド・デ・ジョルジ監督も、「日本は卓越したインテンシティ、テンポと守備を備えている。米国と比較するとブロックは少ないが守備は上を行っている」と高く評価。世代交代の渦中にある同代表は、地元開催のVNLファイナルラウンドでフランスに決勝進出を阻止され、ポーランドに敗れてメダル獲得を逃した。その後、2008年の初招集からチームを牽引してきたオポジットのイヴァン・ザイチェフを世界選手権のロースターから外し、ラヴィアら高いポテンシャルを持つ20代前半から半ばの選手を中心に若返りを決断。パリ五輪を念頭にチームの再構築を始めた同監督は、自らも一目置く日本に勝利できたことを大きな一歩と捉えているようだ。
  　強豪国を警戒させる存在となった龍神NIPPON。テストマッチを終えて、イタリア・パドヴァで最終調整の後、世界選手権の開催地スロベニアに向かう。４年に一度の大舞台で目標に掲げたベスト４入り、いや、それを越える高みを目指すため、日本代表は日本時間８月26日（21時開始予定）にカタール代表との初戦に挑む。

構成●THE DIGEST編集部

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