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「全然ダメだった」“ワタガシ”が得たパリ五輪への収穫と課題。中国ペアに雪辱を果たすも「まだまだ差はある」

矢内由美子

2022.09.08

 日本代表の朴主奉ヘッドコーチは、コロナ禍による各国の制限が一段落して、強豪国がそろって出場した今回の世界選手権で、渡辺と東野が決勝に進んだことを評価しながら、頂点に立つための課題について、このように語った。

「渡辺選手のスピードと(世界ランク2位ペアの)中国男子選手のスピードは世界ナンバー1とナンバー2。渡辺選手はトップレベルのスピードがある。けれども、スピードだけではきつい。私と担当コーチのアドバイスは、スピードだけじゃなく時々はゆっくりと、コントロールゲームをすること。今のプレースタイルよりも強い球と弱い球をミックスするのが良いと思う」

 ジャンピングスマッシュを得意とするなど、女子選手では世界トップクラスの攻撃力を誇るのが東野。朴HCは「東野選手はネット前も頑張っているが、ギリギリのところでのクオリティーが勝負を分ける。スキルのレベルアップが欲しい」と、細かな技術の向上を求めている。

 世界選手権決勝で中国ペアに敗れた後、渡辺は「相性もあるのだろうけど、彼らとはまだ少し差があると思う。どうやって差を詰めていくか。コーチを含めて話し合って対策しなきゃいけない」と語っていた。そして、翌週のジャパンオープンでの対戦では、見事にリベンジに成功した。

 とはいえ、わずか1週間で実力がついて勝利したと考えているわけではない。「1回勝ったくらいで差が詰まったっていうのはおかしな話。まだまだ差はある。また挑戦したい」と言い、「差がある中で、これからどうやって伸びていくのかというのは、僕ら自身、すごく楽しみ」と前を向く。
 
 もちろん、ライバルは中国ペアだけではない。ジャパンオープンの決勝では世界ランク1位のデチャポン&サプシリー組(タイ)と対戦。相手に第1ゲームを先取したものの、第2ゲームはマッチポイントをつかんだところからひっくり返され、第3ゲームも続けて失い、準優勝に甘んじた。

 朴HCはパリ五輪の金メダルは現世界ランク1位のタイペア、中国ペア、渡辺&東野ペアが争うことになるとみている。オリンピックの出場資格やシード決定につながるオリンピックレースは来年から始まる。勢いがあり、意気込みもあるワタガシ。課題を克服し、さらに成長した姿を見せてくれると期待したい。

取材・文●矢内由美子

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