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【凱旋門賞プレビュー・後編】ハイレベルな激戦模様! 欧州の有力馬を相手に日本競馬の悲願達成は?

三好達彦

2022.10.01

 牡馬との斤量差が大きいこともあり、牝馬が互角以上の戦いを繰り広げている凱旋門賞。ちなみに近10年で牝馬が6勝を挙げているが、その点からも評価を上げているのが、欧州競馬史上に残る名馬フランケルの産駒、アルピニスタ(Alpinista|牝5歳/英・M.プレスコット厩舎)である。

 本馬は4歳となった昨秋のベルリン大賞(G1、ホッペガルデン・芝2400m)から、去る8月18日のヨークシャーオークス(G1、ヨーク・芝11ハロン188ヤード=約2385m)までG1レースを4連勝中。なかでもベルリン大賞では、昨年の凱旋門賞覇者であるトルカータタッソ(Torquator Tasso|牡5歳/独・M.ヴァイス厩舎)を差し切っての勝利だけに、その価値は重く大きい。欧州特有のタフな馬場をものともしない、牝馬ばなれした芯の強さも魅力的だ。
 連覇を狙う前記のトルカータタッソは、今年も衰えはない。キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(G1、アスコット・芝芝11ハロン211ヤード=約2406m)、ハーデン大賞(G1、バーデンバーデン・芝2400m)を連続2着。L.デットーリ騎手が前走に続いて手綱をとるのも、ファンの心を強く引き付けるだろう。

 この稿で大きくクローズアップしたいのは、アルピニスタと同じフランケル産駒で、地元フランスが期待を託すオネスト(Onesto|牡3歳/仏・F.シャペ厩舎)だ。

 仏ダービー(G1、シャンティイ・芝2100m)は5着に敗れたが、7月のパリ大賞(G1、ロンシャン・芝2400m)をしぶとい末脚で差し切り勝ち。ステップに選んだ愛チャンピオンステークスでは、前出のルクセンブルクに半馬身差まで迫って能力の高さをあらためて強く印象付けた。派手さはないが、本物の実力がなければできない競馬だった。

 JRAプールのオッズがどのようなものになるのかは未知数だが、もし単勝オッズが2ケタ倍率になるぐらい人気が低ければ、単・複はもちろん、連軸としても馬券的に面白い存在となるはずだ。
 
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