"猪木にしかできないことをやる”。
戦いで培ったものをワールドワイドに広げ、プロレス者に「平和とは何か」を考えさた功績も大きな意味を持った。
1998年4月にプロレスラーを引退。自らの人生訓が織り込まれた「道」を読み上げ、リングを後にした。一つの時代が終わりを告げた瞬間が訪れたと感じた者も、少なくないはずだ。
ただ、引退後も格闘技イベント「PRIDE」に携わり、小川直也をキラー化させて橋本真也にぶつけるなど、ショーに傾倒していくプロレス界に戦いの本質を注入するスタイルは、昔気質のプロレスファンに称賛された。
近年は破天荒さゆえ、様々な確執のあった弟子たちとも雪解け。2020年には「燃える闘魂60周年メモリアルセレモニー」で武藤敬司、蝶野正洋、ヒロ斎藤、越中詩郎、AKIRA、藤原喜明、藤波辰爾、木村健吾、前田日明、木戸修、長州力が勢ぞろい。武藤、蝶野、前田、長州にはお馴染みの「闘魂ビンタ」で悶絶させるが、会場にいたあらゆる人間を笑顔にさせる不思議なパワーが会場に溢れていた。
2018年から「全身性トランスサイレチンアミロイドーシス」という難病を患いながらも自身のYou Tubeをはじめ、NHKのドキュメンタリー番組「燃える闘魂 ラストスタンド」、今年8月には車椅子姿で「24時間テレビ」にも出演。隠すことなく近況を世間に伝え続けていた。だが、2022年10月1日7時40分に心不全のため都内の自宅で死去したと報じられた。
「死ぬまで、死ぬ一瞬まで輝いていたい」の思いは成し遂げられたと信じている。その日は来ると知っていても、筆者は頬をつたう涙は抑えきれなかった。
「元気があればなんでもできる」
「いつ何時、誰の挑戦でも受ける」
「一歩踏み出す勇気」
「やる前から負けること考えるやつがいるか」
「落ちたらまた這い上がってくればいい」
「バカになれ」
いくらでもそらで言える言葉の数々は、猪木信者にとってバイブル。これからも胸に猪木イズムと感じた不思議な風を思い出し、今日を生きていこう。
取材・文●萩原孝弘
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戦いで培ったものをワールドワイドに広げ、プロレス者に「平和とは何か」を考えさた功績も大きな意味を持った。
1998年4月にプロレスラーを引退。自らの人生訓が織り込まれた「道」を読み上げ、リングを後にした。一つの時代が終わりを告げた瞬間が訪れたと感じた者も、少なくないはずだ。
ただ、引退後も格闘技イベント「PRIDE」に携わり、小川直也をキラー化させて橋本真也にぶつけるなど、ショーに傾倒していくプロレス界に戦いの本質を注入するスタイルは、昔気質のプロレスファンに称賛された。
近年は破天荒さゆえ、様々な確執のあった弟子たちとも雪解け。2020年には「燃える闘魂60周年メモリアルセレモニー」で武藤敬司、蝶野正洋、ヒロ斎藤、越中詩郎、AKIRA、藤原喜明、藤波辰爾、木村健吾、前田日明、木戸修、長州力が勢ぞろい。武藤、蝶野、前田、長州にはお馴染みの「闘魂ビンタ」で悶絶させるが、会場にいたあらゆる人間を笑顔にさせる不思議なパワーが会場に溢れていた。
2018年から「全身性トランスサイレチンアミロイドーシス」という難病を患いながらも自身のYou Tubeをはじめ、NHKのドキュメンタリー番組「燃える闘魂 ラストスタンド」、今年8月には車椅子姿で「24時間テレビ」にも出演。隠すことなく近況を世間に伝え続けていた。だが、2022年10月1日7時40分に心不全のため都内の自宅で死去したと報じられた。
「死ぬまで、死ぬ一瞬まで輝いていたい」の思いは成し遂げられたと信じている。その日は来ると知っていても、筆者は頬をつたう涙は抑えきれなかった。
「元気があればなんでもできる」
「いつ何時、誰の挑戦でも受ける」
「一歩踏み出す勇気」
「やる前から負けること考えるやつがいるか」
「落ちたらまた這い上がってくればいい」
「バカになれ」
いくらでもそらで言える言葉の数々は、猪木信者にとってバイブル。これからも胸に猪木イズムと感じた不思議な風を思い出し、今日を生きていこう。
取材・文●萩原孝弘
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