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フィギュア

私たちはなぜ三浦璃来&木原龍一に魅了されるのか? 稀有なパートナーと巡り合えた2人から生まれる心地よさの秘訣

長谷川仁美

2022.12.08

お互いに信頼し、支え合う三浦(左)と木原(右)。果たしてGPファイナルではどんな滑りを見せるか。(C)Getty Images

お互いに信頼し、支え合う三浦(左)と木原(右)。果たしてGPファイナルではどんな滑りを見せるか。(C)Getty Images

 カナダ・トロント郊外を拠点にしている2人は、2020年2月初旬の四大陸選手権のあと、パンデミックの影響で、試合への出場も、日本への帰国もできなくなった。三浦はホームシックにかなり悩まされたという。そんな時には、車を持っている木原が、気分転換に湖にドライブに誘うなど、三浦を支え続けた。

 そして、2人ともスケートとじっくりと向き合った。いつになるのかわからない次の試合では、みんなに「うまくなった」と驚かせる演技ができるように、と。

 2人にとって約1年2か月ぶりの試合は、2021年世界選手権(スウェーデン・ストックホルム)。それまでに、NHK杯と四大陸選手権の2つしか国際大会への出場経験がなかったこともあり、スムースでスピーディ、そして演技序盤からニコニコがとまらない木原と、それに呼応して笑顔になっていく三浦は、新しいセンセーショナルなペアとして、一気に世界に知られるようになった。このときの笑顔について木原は、カナダでじっくりと練習を積んだことで、演技に不安がなく、自信を持って試合に臨めたためだと話している。
 
 今年7月下旬、アイスショーの演技中に三浦が左腕を脱臼。本格的に練習を始めるのは9月半ばになった。シーズンオフの練習が十分ではなかったものの、スケートカナダとNHK杯で優勝した。

 そして、12月8日から始まるGPファイナルに、2人は初めて出場する。去年は出場6組中の6番通過として出場権利を得たもののパンデミックのために中止となったこの大会に、今年は1位通過での出場となった。相性の合うパートナーと出会い、自信をたしかなものにしてきた2人は、このGPファイナルでも、ニコニコと、どこかほのぼのと見えるような心地いい演技を見せるだろう。

 そして、そんな演技を見せた彼らが最初の栄光をつかむ日は、もう、すぐそこまで来ている。

取材・文●長谷川仁美

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