2020年4月には現在の3年生世代である鈴木芽吹、花尾恭輔ら有望選手が入学。チームの進化が加速していくことになる。
「良い選手が入ってきて、今年1年頑張ってみようかなという気持ちが沸き上がってきたんです。彼らを育てて、三大駅伝でひとつは勝とうという気持ちはありました」
出雲駅伝はコロナ禍で中止となったが、全日本大学駅伝は6年ぶりに優勝する。2年生エース・田澤が最終8区で約40秒差を大逆転。東海大、青学大との接戦を制した。このときは2区に花尾、3区に鈴木を起用。エース級が入る序盤の2区間でルーキーふたりを並べたのは、将来を見越してのことだった。
「2区と3区は1年生、5区と6区は2年生。4人とも学生駅伝初出場です。このあたりを起用しておかないと箱根は厳しくなるだろうと思ったので、経験させました」
そして正月の箱根駅伝(21年)は全日本Vメンバーの4年生3人のうち2人を外した。その一方で、1年生3人を起用。創価大の10区が失速したこともあり、大逆転Vを果たした。
「情があれば4年生を使っていたと思うけど、駒大はもう一度頑張らないといけない学校なので、先を見据えて1年生を起用しました。4年生には申し訳なかったという気持ちもあります」
大八木監督の“決断”が13年ぶりの箱根Vに結実しただけでなく、その後の大躍進につながることになる。
昨季は出雲(5位)と箱根(3位)のタイトルには届かなかったが、全日本で連覇を達成。5月の日本選手権10000mでは田澤が日本人学生歴代2位の27分39秒21で2位、鈴木が同3位の27分41秒68で3位に食い込んでいる。そしてエース田澤は、12月に同種目で日本歴代2位&日本人学生最高となる27分23秒44を叩き出した。
そして今季は3種目で高校記録を塗り替えたスーパールーキー佐藤圭汰が入学。1年時から「世界を目指すぞ!」と声をかけてきた田澤がオレゴン世界選手権10000mに出場した。学生長距離界で数々の栄光をつかんできた駒大。2023年の正月、悲願の「駅伝三冠」を目指すことになる。
取材・文●酒井政人
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「良い選手が入ってきて、今年1年頑張ってみようかなという気持ちが沸き上がってきたんです。彼らを育てて、三大駅伝でひとつは勝とうという気持ちはありました」
出雲駅伝はコロナ禍で中止となったが、全日本大学駅伝は6年ぶりに優勝する。2年生エース・田澤が最終8区で約40秒差を大逆転。東海大、青学大との接戦を制した。このときは2区に花尾、3区に鈴木を起用。エース級が入る序盤の2区間でルーキーふたりを並べたのは、将来を見越してのことだった。
「2区と3区は1年生、5区と6区は2年生。4人とも学生駅伝初出場です。このあたりを起用しておかないと箱根は厳しくなるだろうと思ったので、経験させました」
そして正月の箱根駅伝(21年)は全日本Vメンバーの4年生3人のうち2人を外した。その一方で、1年生3人を起用。創価大の10区が失速したこともあり、大逆転Vを果たした。
「情があれば4年生を使っていたと思うけど、駒大はもう一度頑張らないといけない学校なので、先を見据えて1年生を起用しました。4年生には申し訳なかったという気持ちもあります」
大八木監督の“決断”が13年ぶりの箱根Vに結実しただけでなく、その後の大躍進につながることになる。
昨季は出雲(5位)と箱根(3位)のタイトルには届かなかったが、全日本で連覇を達成。5月の日本選手権10000mでは田澤が日本人学生歴代2位の27分39秒21で2位、鈴木が同3位の27分41秒68で3位に食い込んでいる。そしてエース田澤は、12月に同種目で日本歴代2位&日本人学生最高となる27分23秒44を叩き出した。
そして今季は3種目で高校記録を塗り替えたスーパールーキー佐藤圭汰が入学。1年時から「世界を目指すぞ!」と声をかけてきた田澤がオレゴン世界選手権10000mに出場した。学生長距離界で数々の栄光をつかんできた駒大。2023年の正月、悲願の「駅伝三冠」を目指すことになる。
取材・文●酒井政人
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