石川はチーム２位の14得点（アタック11、エース２、ブロック１）を挙げ、アタック決定率69％を記録。第１、第３セットでは、サーブで劣勢を一転させて白星に大きく貢献するなど、復帰戦とは思えぬパフォーマンスでプレーオフでの活躍を予感させてくれた。
  　試合前にクラブ公式HP上で、実戦形式の練習はほとんどできていないと話していたロベルト・ピアッツァ監督。試合後には、「信じてもらえないかもしれないが、セッター２人がチームに戻ってきたのは、２日前だった」と明かし、チームコンディションが未だ万全でないながら勝利を掴み取った選手たちを称賛した。

　イタリア語でオンコートインタビューに応えた石川は、負傷明けのコンディションについて、「状態はとても良好。勝利でき、自分のパフォーマンスも良かったのでとても満足している」と完全復活をアピール。

　８位ミラノが首位ペルージャに挑むプレーオフ準々決勝へ向けては、「メンバーが揃った状態で白星を飾ることができたのは、ペルージャ戦へ向けて良い材料。難しい試合になると思うが、僕らにも勝利の可能性があるのでチームは良い準備をする必要がある」とコメント。意欲を語った口調と表情からは、全勝でレギュラーシーズンを終えた無敵艦隊との戦いに立ち向かう闘志が溢れていた。

　なお、この試合では、日本代表として東京五輪を石川とともに戦い、ステージ４の胃がんで闘病していた藤井直伸選手の逝去を、第２セットの途中に現地実況が伝えて哀悼の意を表し、悲しみを抱えてコートに立ったはずの石川を気遣った。

　いよいよ今週末に開幕するプレーオフ準々決勝は、３戦先勝の５試合制（会場は上位チームのホームからスタート）。ミラノはペルージャの本拠地で日本時間３月19日午前２時開始予定の初戦に挑む。

構成●THE DIGEST編集部
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