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“祝50歳”ロベカルの「物理に逆らったゴール」と故セナの「伝説のオープニングラップ」、ブラジル英雄の究極技に2日連続で再脚光!

THE DIGEST編集部

2023.04.13

 プレーだけでなく、その笑顔も印象的だったブラジルの愛されキャラは、今なお高い人気を誇っており、多くの国内外メディアがその誕生日を祝うとともに、彼が現役時代に残した数々のスーパープレーに再びスポットライトを当てている。その中でサッカー専門サイトの『Sambafoot』は、この背番号6の印象的なゴールを3つ挙げた。
 

 1つは、彼が3度目のCL制覇の際に決めた5ゴールをセットで選出。2つ目は1998年2月のテネリフェ戦で、縦パスに反応して左サイドを全力疾走し、ゴールラインぎりぎりで左足を振り抜くと、ボールはスライスしながら凄まじい勢いでゴールに向かい、不意を突かれた相手GKが伸ばす手をかすめて、ネットを揺らした。同メディアは、「あり得ないゴール」と称賛している。

 そして最後は、やはりロベカルといえばこれ、1997年の「トゥルノワ・ドゥ・フランス」でセレソンの一員である彼がフランス代表相手に決めたFKだ。40メートル近くの距離から放たれた一撃は、右に流れて枠を大きく外すかと思われたが、突如大きく軌道を変えて左に曲がり、右ポストを叩きながらゴールに吸い込まれた。

「物理に逆らったゴール」と呼ばれたこの摩訶不思議なカーブ弾は、「マグヌス効果」によるものという物理学での説明がなされているが、当のロベカル自身は「あれほど曲がるとは思わなかった」と後に振り返っており、彼は後に対戦相手だったジネディーヌ・ジダン(マドリーでのチームメイト)から「あんなゴールを奪えるのは君だけだ」と賛辞を受けたという。

 同メディアも「史上最高のFK」と認めたこのゴールは、ロベカルの代名詞であり、今後も彼やFKに関する話題が上がる時、必ずこの再現不可能な技が人々の記憶の中で思い起こされることになり、サッカーの歴史の中で長く語り継がれていくことは間違いないだろう。

 このように、サッカー界の美技が再脚光を浴びた4月10日。そしてその翌日、今度は30年前に生まれたF1界での伝説のレースが、世界中で回想されることとなった。こちらもブラジルの英雄、故アイルトン・セナが残した輝かしい伝説のひとつである。

 マクラーレン・フォード時代の1993年4月11日、英国ドニントンで開催された第3戦ヨーロッパ・グランプリは雨の中でスタートし、非力なV8エンジンで予選は4番手に止まったセナはスタートで順位をひとつ下げるも、追い抜きは難しいといわれたコースでミハエル・シューマッハー(ベネトン)、カール・ベンドリンガー(ザウバー)、デイモン・ヒル(ウィリアムズ)を次々にかわし、ついには宿敵アラン・プロスト(ウィリアムズ)までも攻略して、トップでオープニングラップを終えた。

 その後、雨が降ったり止んだりする中で、プロストとトップの座を入れ替わりながらも接戦を演じ、終盤にチームとの連係ミスでピットに入るもタイヤの準備ができていないというアクシデントも起こったが(これがファステストラップに!)、その後、コースにステイするというセナの判断が当たり、76周回を終えてチェッカーフラッグを受けた時、2位ヒルには1分23秒もの大差をつけており、3位プロスト(ピットストップ7回という混乱ぶり)以下を周回遅れにしてみせた。
 
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