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格闘技・プロレス

「全然死んでない」“塩試合”で平本蓮に漂わせた不気味さ。斎藤裕を相手に噛みしめた成長「俺は着々と強くなっている」

THE DIGEST編集部

2023.05.01

判定結果を聞き、やや不満げな表情で立ち尽くした平本。試合後には「しょうがないなって感じ」と冷静に語った。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

判定結果を聞き、やや不満げな表情で立ち尽くした平本。試合後には「しょうがないなって感じ」と冷静に語った。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 収穫と課題が手にできた一戦は、SNSなどで舌戦を繰り広げてきた因縁の相手、朝倉未来も「思ったよりやるなと。テイクダウンディフェンスも出来てたし、立つのも上手い」と認めるところでもあった。

 周囲からも高評価を得た内容。だが、当人は現状に満足はしていない。「やってきた練習は無意味じゃなく、自分を進化させてくれた日々だったので、次すぐに試合をします」と断言した24歳は、こう自らを評価する。

「実際ドライブ仕掛けられたら壁に押し付けられる展開は絶対に出てしまう。どっちかというと受けて切って殴るという方向に回ってしまったのが良くなかったのかなという選択のミスで。対処は出来ていたんですけれど、壁際であんなにのらりくらりやらなくてもよかったなって。全体的なコントロールのミスが自分に……。まぁ、これもいい経験だなって。俺はMMAファイターとして着々と強くなっているのは試合で実感できた」
 
 確かに負けは負けだ。それでも一方的に押し込まれはしなかった。仮に防戦一方であれば、SNSなどを通じて「やっぱりMMAは無理なんじゃないか」という雰囲気が漂っていたに違いない。がしかし、むしろ平本は自身に対するネガティブな空気を一変させた。ライバルたちからすれば、「ここからもっと強くなるんじゃないか」という不気味なイメージの創出に成功したと言っていい。これだけで今回の斎藤戦の価値はあった。

「勝ち星ひとつもなかった俺が、1年後に斎藤選手とこんな試合をしているとは誰も想像していなかったと思うので、必ず俺は復活する」

 最後にそう言い残して会場を去った平本。日進月歩で飛躍を続け、スターダムをのし上がらんとする24歳は、いったいどこまで上詰めるのか。何かと話題になるSNSやメディアを通じて彼のトラッシュトーク力に、リング上での実力が見につけば、彼はますます大衆がほっておけない存在へと昇華していくに違いない。

取材・文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)

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